中国共産党の統治と基層幹部

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中国共産党の統治と基層幹部

  • ISBN:9784766428773

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内容説明

中国の統治の末端を担う基層幹部は、国家と民衆のはざまで、どのような役割を果たしてきたのか?
中国共産党の統治が続いてきたのはなぜか? 支配の末端を担う基層幹部の役割に焦点をあて、現代への連続性を探る試み。

目次

はじめに (小嶋華津子)
序章 現代中国における基層幹部の概要(磯部靖)
第Ⅰ部 農村社会の基層幹部
第1章 集団農業体制下の農村幹部――中国農村におけるプリンシパル・エージェント関係の変容(中兼和津次)
第2章 「農村整風」と基層幹部の行動変容――「大飢饉」の前奏:1957~58年(角崎信也)
第3章 「交叉地帯」と基層幹部(田原史起)
第Ⅱ部 都市社会の基層幹部
第4章 中華人民共和国における公安・司法・検察機関の接収と再編――基層幹部の動態に注目して:1949~53 年(有澤雄毅)
第5章 下層の動員――政治統合と里弄の変容(張済順)
第6章 工場における大躍進運動の展開と幹部――上海の紡績工場を事例として:1957-59 年(鄭浩瀾)
第7章 食糧難下における工場幹部の行動様式――1950年代末~60年代前半期(小嶋華津子)
第Ⅲ部 「統一戦線工作」と基層幹部
第8章 基層幹部からみた宗教管理(上野正弥)
第9章 新疆ウイグル自治区「訪恵聚」活動にみる基層幹部の動態分析(星野昌裕)

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

BLACK無糖好き

20
中国共産党の支配体制が持続している要素として、国家と社会の接点となって活動する基層幹部の役割を考察。本書のテーマにマッチした執筆陣が名を連ねている印象。基層行政組織、村/人民公社、工場単位、住民組織、宗教組織、統一戦線組織など、多様な場で働く基層幹部を横断的に俯瞰したところが本研究の特徴。中でも、従来は農村の大飢饉が注目される大躍進運動を、工場における技術革命や整風運動との関連で検討した章は注目。工場の基層幹部がどのような状況に置かれ、どのような心理で行動していたのか、その一端が垣間見える。2024/02/14

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