立東舎<br> 高瀬舟(乙女の本棚)

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立東舎
高瀬舟(乙女の本棚)

  • ISBN:9784845638826

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内容説明

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人気シリーズ「乙女の本棚」第31弾は、文豪・森 外×イラストレーター・げみのコラボレーション!
小説としても画集としても楽しめる、魅惑の1冊。全イラスト描き下ろし。

次第に更けて行く朧夜に、沈黙の人二人を載せた高瀬舟は、黒い水の面をすべって行った。

罪人を乗せる高瀬舟の上。弟を殺した喜助の護送を命じられた庄兵衛は、その不思議な様子に興味を持ち、彼に話しかけた。

森 外の名作が、書籍の装画やCDジャケットなどで活躍し、本シリーズでは、室生犀星『詩集『抒情小曲集』より』、小川未明『月夜とめがね』、芥川龍之介『蜜柑』、梶井基次郎『檸檬』を担当するなど幅広い世代から支持を得ているイラストレーター・げみによって描かれる。
名作文学と現代の美麗なイラストが融合した、珠玉のコラボレーション・シリーズ。
自分の本棚に飾っておきたい。大切なあの人にプレゼントしたい。そんな気持ちになる「乙女の本棚」シリーズの1冊。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

MI

107
高瀬舟、それは罪人を乗せて京都から大阪に流される舟。弟殺しの罪に問われた喜助とその護送にあたった庄兵衛。喜助の心持ちに不審に思い、庄兵衛は彼に話しかけた。彼の身の上に胸が苦しくなったが、同時に喜助と庄兵衛をわけた隔たりとは考えると深いなと思った。このシリーズまた他の名作も読んでみたい。2024/03/12

☆よいこ

96
乙女の本棚シリーズ▽朧月夜に罪人を運ぶ高瀬舟。同心の羽田庄兵衛(はねだしょうべえ)は、弟殺しで島流しになった喜助(きすけ)が明るい顔をしているのが気になった。「喜助。お前何をおもっているのか」喜助は今までは暮し向きがとても苦しくて居場所が無かったが、島流しになったことで「自分がいていい場所」を得られたことを喜んでいた。弟殺しの詳細についても語る。病を苦に自殺しようと喉を切り裂いた弟が死にきれず苦しみ、喜助が喉の剃刀を抜いたこと。庄兵衛はその話を聞き思案する▽音読30分。弟殺し場面がグロくてつらすぎた。2023/07/01

美紀ちゃん

87
名作!罪人を島に送る船で、どの罪人も重たい表情なのに対して、この喜助はとても爽やかな顔をしている。不思議に思い、お役人様が喜助に話しかける。どういう事情なのか?と。弟は自殺しようと、クビに剃刀を当てていた。それを助けた兄。兄を思う弟と、弟思いの兄。これは犯罪なのであろうか?同心のお役人様(庄兵衛)も、悩む。 でも清々しい顔をしている喜助。 庄兵衛には、 空を仰いでいる喜助の頭から毫光がさしているように思えた。 とても印象深い話。げみさんのイラストがとても素敵。このシリーズ好き。2023/06/26

J D

83
 森鷗外の作品を初めて読んだ。教科書で出会っていたかもしれないけど、意識して読んだのは初めて。なぜなら、軍医でエリートでなんだか偉そうだったし、もう一人の文豪夏目漱石の大ファンだったから、鷗外をなぜか敵視していた。なんてもったいないことをしていたんだろう!というのが、高瀬舟を読んでの感想。今から100年ちょっと前にこの感覚(同心が罪人をさん付けで呼ぶ)はありえないくらい衝撃だった。乙女の本棚シリーズで扱われなかったら一生鷗外を読むことはなかっただろう。出会いに感謝。2024/11/21

寂しがり屋の狼さん

77
『乙女の本棚』シリーズ30冊目📚(⁠◕⁠ᴗ⁠◕⁠✿⁠)森鷗外は初読み、挿絵は同シリーズでおなじみ「げみ」さん。「次第に更けていく朧夜に、沈黙の人二人を乗せた高瀬舟は、黒い水の面をすべって行った。」罪人を乗せる高瀬舟の上。弟を殺した喜助の護送を命じられた庄兵衛は、その不思議な様子に興味を持ち、彼に話しかけた…2023/11/07

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