内容説明
カタブツ美青年剣道師範&ワケアリ八卦見の凸凹バディが挑む、大正怪異事件簿! 怪異は己の修行不足が見せる「まやかし」だと決して信じない、ド真面目な剣道師範・柳田宗一郎。 やる気なし貯金なし体力なし、あるのはご婦人方に向ける愛嬌のみの軟派な易者・旭左門。 正反対のふたりは出会い、大正初期に起こる数々の怪異事件に巻き込まれていく―!
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
たまきら
35
小6むすめさんが大好きなあさばみゆきさんですが、購買層設定がちょっと上なため、挫折していました。大好きな大正ロマンなのにねえ。2023/06/17
色素薄い系
6
宗一郎が左門と出会った事で表情豊かになっていく(といっもまだまだ)のが良かったと思います。寂しさを認める部分は意外だったけどそう思っていたからこそ猫に付け入る隙を作ってしまったんだよね…何が起きても自分の心が生んだまやかしに紐付けるの面白いですね。左門の行く末とかも気になるのでシリーズ化するのかな?2023/07/04
シノミヤユウ
4
孤独な剣道師範×美しき八卦見が怪異事件を解決するファンタジー。 人との交わりの温かさにほっこり。 人の感情が生んだ怪異と、それに纏わる事件から見えてくる他者との繋がり。その優しさに主人公が救われ、成長していく姿がじんと沁みる。 時に悍ましく時に切ない事件を、八卦見が洞察と占いで盤面を整え、主人公が怪異を斬って鮮やかに解決する気持ちよさにも魅せられました。そうして芽生えた絆が二人の苦しみを解く、痛いほどにまっすぐな希望に胸がいっぱいになるのも味わい深い。 結ばれた縁の温かさに目頭が熱くなるバディものです。2023/05/18
yujia
3
宗一郎の変化というか成長が素敵だった。宗一郎は強かったり、正しかったり良いところがいっぱいなのに自分のことを嫌なもんと認知しているのが悲しかった。しかし、左門と過ごすことでこれから自己認知が変わっていくのではないかと思える。これから宗一郎の世界が広がっていくといいな2023/05/10
木冬
2
堅物な剣士と軽佻浮薄な八卦見の相棒物語。頭が固くて自分が巻き込まれてなお怪異を信じず、自分の道理を曲げず、だけど素直ゆえに誘導されやすい。そんな剣士が正反対な八卦見と出逢い、合縁奇縁腐れ縁を結んで悪縁魔縁を立ちきっていく。得難い縁とはきっと腐れ縁において他にない。 真面目過ぎるほどに真面目で不器用な宗一郎が大変に可愛い。言うことが適当に聞こえはせども存外真摯で世話好きな左門とは、割れ鍋に綴じ蓋ですこぶる相性が良い。2023/07/22