ハヤカワ・ミステリ<br> アオサギの娘

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ハヤカワ・ミステリ
アオサギの娘

  • ISBN:9784150019914

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内容説明

スミソニアン博物館勤務の鳥類画家ロニはフロリダ州テネキーの実家で「ボイドの死について話したい」というメモをみつける。ロニの父ボイドは25年前に沼地で謎の溺死を遂げていた。ロニは父の死の真相を追うが、背後には湿地に囲まれた田舎町の大きな闇が……

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

yukaring

59
25年前の父親の死の真相を娘が追うサスペンスストーリー。全体的にミステリ色は薄めでヒューマンドラマ的な要素が大きい。鳥類画家のロニが幼い頃に不可解な事故により沼で溺死した父ボイド。大人になったロニが父の死について書かれた謎めいたメモを見つけ、当時のことを探り始めると脅迫めいた嫌がらせを受けるようになり・・。人間関係が濃い田舎町の閉塞感、特に母と娘のピリピリした関係などはリアルすぎて息苦しくなるほど。沼地の動物や植物などの描写が美しく印象的だった。2023/06/29

星落秋風五丈原

33
みなさんおっしゃられているようにこれもミステリではなく狭い街(ヒロイン故郷)の人間模様ドラマなんですね。なかなかメインの謎たる父の死に話がいってくれない。2023/06/12

スイ

19
主人公ロニがスミソニアン博物館勤務の鳥類画家、という設定に惹かれて。 絵を描く場面はどこも真摯で良かったなぁ。 その道を選んで就くまでのところももっと読みたかった。 それ以外はちょっと長かった…。 犯人も、まあそうでしょうね…というわかりやすい人物なのに、回り道が多くて…。 ロニが嫌いだと思っていた人物の意外な良さは好きだった。2023/08/14

アリーマ

19
スミソニアン博物館で鳥類画家として働くロニが、故郷フロリダで認知症の老いた母と対峙しつつ、過去に変死した父の死の真相に向かう。この主人公が情緒不安定で何かと迷走するのだが、全編の半分以上がその狂躁状態描写なのはチョイ胃にもたれた。ラスト三分の一辺りから話が一気に進み始めるが、そこまでがどうも長い。沼や森の描写は美しかったが、鳥類画家の物語なら、もっと鳥の描写があっても良さそうだとも。不安定な主人公と不仲な母親との確執や家族の問題と対峙していく葛藤は興味深く読んだ。ちょっとバランスが悪いかな。★★★⭐︎2023/08/11

本の蟲

14
幼い頃、父を沼で亡くした主人公ロニ。そりの合わない母と歳の離れた弟から離れ、現在はスミソニアン博物館の鳥類画家として働いている。認知症を患った母の介護のため、休暇で戻った実家で謎めいたメモを見つける。果たして父の死は事故だったのか、自殺? それとも…。優柔不断かつ積極的に動かない主人公に、予想通りの父の死の真相。つまるところ、物理的・精神的にも距離を置いていた母や故郷と和解する話なのだが、とにかく冗長。湿地が舞台のミステリといえば『ザリガニの鳴くところ』を意識してかなり楽しみだったのだが、本作はハズレ。2023/06/01

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