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内容説明
大学教育が普及し、教育水準が高い「教育大国」――そんなニッポン像はもはや幻想?
日本の博士号取得者数は他先進国を大きく下回り、英語力やデジタル競争力の世界ランキングでも年々遅れをとっている。
とがった能力の子をふるい落とし、平均点の高い優等生ばかり選抜する難関大入試。世界の主流とずれる4月入学。理解が早い子にも遅い子にも苦痛なだけの「履修主義」指導……。
岩盤のように変化を忌避する学校教育はいま、私たちの未来をも危うくしている。
世界をけん引する人材を輩出するには、「何」を変えればいいのか。教育の今をルポし、わが国が抱える構造的な問題をあぶり出す。
目次
はじめに 日本人の「低学歴」化を見つめる
第1章 変わらない日本の「学校」
第2章 いびつな日本の「学歴」問題
第3章 二極化する「入試」、形骸化する「偏差値」
第4章 「学校崩壊」避けるためにできること
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
よしたけ
57
世界に立ち遅れる日本の教育現場を俯瞰。癌は政府や既存大学等の既得権益で、実業界が変革を求めても許可しない(例:入学時期の9月化)。少子化進む一方で一極集中が加速、囲い込みは熾烈さを増している、附属校が増え受験の低年齢化や教育格差拡大も進む。教師の質劣化・不人気化も進み、教師退職やそれに伴う校長の授業緊急登板も増える始末。少子化が続くと部活動維持も困難になり、複数校合同チームが普通になる未来も遠くない。足元の良い兆しとして、かつては敵対していた塾と学校が連携し、実のある学びを推進する動きが広まっている様子。2023/06/23
なっぱaaua
45
日経での特集は読んでいたが改めて。日本は官が絡むと全体最適よりも個別最適となる典型が教育だという事がよく分かった。学校教育も受験も職場問題もPTAも部活も現場に任せ伝統だけを良しとしてきた。自分らの時代と今も受験だけが進化しそれ以外は旧態依然のままだ。以前自分もPTAの役員をサラリーマンながら務めてきたが、土日の活動にしてジャッジを素早くやってきたことが今でも出来ずに苦しんでいるという。教育全体を一回全部一から見直した方が良い。未来の子供たちが十分な教育を受けて多くのチャンスが与えられる様に。2023/05/30
こも 旧柏バカ一代
35
教育改革への道筋を示しつつも、多くの課題が山積みであることを警鐘している。日本が真に競争力のある国として再び興り立つためには、教育システム全体を根本から見直し、新しい時代の要求に応じた教育を提供することが急務であると述べている。この問題を解決するためには、政府、教育関係者、そして社会全体の協力が必要でが、、何から始めたら良いのやら。2024/05/01
Francis
15
2日で読了。同じ日経プレミアシリーズの「安いニッポン」と同様タイトルが過激だが、日本のかつての成功体験が改革を阻む足かせとなってしまい、モノづくりにおいて「安いニッポン」になり、教育において「低学歴ニッポン」になってしまったという事だろう。「低学歴ニッポン」で書かれている子供たちの自ら学ぶ姿勢を育てない教育の問題点は私が社会人になる頃にすでに言われていたし、改革もそれなりに行われていたはずだが、日本はどうも変化を嫌う体質が他の国よりも強い?ためなのか、ほとんど実を結んでいない。この国は大丈夫なのだろうか。2023/06/07
まゆまゆ
14
主に大学教育に関する問題点を中心に日本の教育界で変革が進まない現状について紹介していく内容。行き過ぎた平等主義がもたらす弊害によって、生徒だけでなく先生、その後受け入れる会社などの社会にまで影響するのが教育。どの立場で見るかで問題点も変わり、複雑に絡み合って解決策も一筋縄ではいかない。川上の大学が変われば川下の小学校が変わる……と言われてたような気もするけどどうなったことやら…2023/07/24
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