内容説明
岩手県では「忠臣」、青森県(津軽地方)では「大悪人」と言われる相馬大作は、なぜ大砲による津軽藩主暗殺を企てたのか? その思想と事件の全容に迫るカギはロシアと蝦夷地にあった――。戦後埋もれた〈近世の大事件〉を〈激動の令和〉に呼び覚ます歴史ファン待望の書。
目次
はじめに
基本用語・史料について
主な登場人物
序章 激震
第一章 南部藩と津軽藩
第二章 幕藩体制と北辺防備
第三章 蝦夷地の場所経営と北辺防備の方針
第四章 幕府の蝦夷地経営と警備の動向
第五章 幕政と蝦夷地の異変
第六章 連続する凶事と志の変節
第七章 津軽候要撃未遂事件の顛末
第八章 直轄廃止と松前藩復領
終章 大作の遺志継承者
あとがき
参考史料
参考文献
年表
南部藩領域を中心とした近世北奥図
蝦夷地近世概念図