角川新書<br> 地形の思想史

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角川新書
地形の思想史

  • 著者名:原武史【著者】
  • 価格 ¥1,034(本体¥940)
  • KADOKAWA(2023/05発売)
  • ポイント 9pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784040824369

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内容説明

「空間」こそ、日本の思想を生んでいた――。もう一つの「歴史」が眼前に!
なぜ、上皇(皇太子時代)一家はある「岬」を訪ね続けたのか?
なぜ、「峠」で天皇制と革命思想は対峙したのか?
なぜ、富士の「麓」でオウムは終末を望んだのか?

なぜ、皇室の負の歴史は「島」に閉ざされたのか? 
なぜ、記紀神話は「湾」でいまも信仰を得るのか?
なぜ、陸軍と米軍は「台」を拠点にし続けたのか? 
なぜ、「半島」で戦前と戦後は地続きとなるのか?

7つの「地形」から日本を読み解く。
「空間」こそ、日本の思想を生んでいた――。

日本の一部にしか当てはまらないはずの知識を、私たちは国民全体の「常識」にしてしまっていないだろうか? 
人間の思想は、都市部の人工的な空間だけで生み出されるわけではない。地形が思想を生み出したり、地形によって思想が規定されたりすることもあるのだ。
七つのテーマと共に、独特な地形と、伝説を含めてそこに滞在ないし生活する人々の間にきわめて強い関係がみられる場所を実際に歩く。
すると、死角に沈んだ日本の「思想史」が見えてくる。
風土をめぐり、不可視にされた「歴史」を浮き彫りにする原思想史学の境地!

【目次】
まえがき

第一景 「岬」とファミリー 
上   下

第二景 「峠」と革命
上   下

第三景 「島」と隔離
上   下

第四景 「麓」と宗教
上   下

第五景 「湾」と伝説
上    下

第六景 「台」と軍隊
上    下

第七景 「半島」と政治
上    下

 あとがき
 新書版あとがき
 主要参考文献一覧

※本書は2019年12月に小社より刊行された単行本を加筆修正のうえ、新書化したものです。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

fseigojp

6
この人の功績は、貞明皇后の評価ではないだろうか2023/05/27

Teo

3
今の上皇陛下が皇太子時代に何度も通われた半島の話は興味深かった。そうか西気賀駅ってゆるキャンの聖地の浜名湖佐久米駅の二つ隣じゃないか。そんな所にプリンス岬があったんだ。本の帯で上皇一家が通い続けた岬とあった時はてっきり爪木崎かなと思ってこの本を買ってみた。それ以外の「地形」の話はどちらかと言うと「言ってみた」みたいな内容が多かった。2023/06/22

やす

2
皇室が訪れていたところを地理的な視点から。2024/12/01

Y.T.

2
東京や関西といった「都市中心での思想史」ではこぼれ落ちる日本の様々な「地方」(とその地理的歴史的特質)を描いていて、面白かった。特に「皇室」が大きなテーマになっていた。日本共産党や新左翼が山村工作隊や大菩薩峠事件といった、土地に根差した歴史を正史としてうまく組み込み記念することができないのに対し、皇室はそうした反体制的なものをも包摂しようとする。大菩薩峠事件の舞台となった「福ちゃん荘」に対して、現天皇と皇后が立ち寄った話は印象的だった。ある意味、イメージの「実効支配地域」の拡充とも言えるのか?2024/10/14

rinrinkimkim

2
酒井16:原さんらしい鉄分たっぷりな文章で、そこへグルメも入りさらに地形や歴史や神話とブラタモリが終わってしまったが原さんがその後を続けたら面白いだろうに。と思います。相武台は小田急線でよく利用した駅でこのような近代史があったことは知らなかったです。また木更津も。本書は久しぶりに手元に置きたい1冊でありました。2024/04/01

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