教育方法学研究ハンドブック

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教育方法学研究ハンドブック

  • 著者名:日本教育方法学会編
  • 価格 ¥6,600(本体¥6,000)
  • 学文社(2023/04発売)
  • ポイント 60pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784762024719

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内容説明

日本教育方法学会50年の学術研究の歩みを総括し、
これからの50年を展望しようとする試みから作成されたハンドブック。教育方法学の研究を担う人々にとっての手引書、案内書。

教育方法学の研究がこれまでに蓄積してきた知見を整理し、学術的に到達している現在の水準を明らかにし、
まだ未解決の残された課題や今後の展望をふまえるのに最適。

学術的な研究論文を書くためのハンドブックであるだけでなく、教育実践を方向づけ実践研究にも寄与する。

目次

はじめに

序 論 教育方法学研究への誘い
 第1節 教育方法学の歴史
 第2節 教育方法学の課題

第Ⅰ部 教育方法学研究の構図
 第1章 教育方法学研究の固有性
  第1節 固有性をどこに求めるか
  第2節 焦点は指導の技術学
  第3節 目標と内容と方法をともなった技術学
  第4節 固有性の探究をとくに意識した研究
  第5節 固有性への注目と探究
  第6節 これからの研究の課題

 第2章 教育方法学研究の対象と方法
  第1節 戦後の教育学研究における教育方法学研究の出発と範囲
  第2節 時代への対応と現実への応答:日本教育方法学会創設期における研究の対象と方法
  第3節 教育方法学研究の原理的視点:教育における「目標?内容?方法」の連関
  第4節 教育方法学研究における「理論と実践の統一」を問い直すために

 第3章 教育方法学研究の基礎概念
  第1節 「教育方法学」という領域概念
  第2節 授業の「技術」と「技能」と「アート」
  第3節 「カリキュラム」の概念
  第4節 カリキュラムと単元の様式
  第5節 学習概念の諸類型
  第6節 学習と個人差
  第7節 学習形態の諸概念
  第8節 授業研究
  第9節 教師研究

 第4章 教育方法学と隣接諸科学
  第1節 時代の変化にともなう2つの動き
  第2節 授業という活動システムデザインへのアプローチ
  第3節 授業内での相互作用過程への分析
  第4節 授業を支える学校改革や教育政策研究への射程
  第5節 まとめ:越境する教育方法学のアイデンティティ

 第5章 外国の教育方法学研究
  第1節 ヨーロッパの教授学研究
  第2節 米国,英国のカリキュラム・教授法研究
  第3節 教育方法学研究の交流と国際化

第Ⅱ部 教育方法学の研究方法
 第1章 教育研究の類型と特質
  第1節 教育方法学研究の広がりと深まり
  第2節 教育研究の方法論的反省
  第3節 研究方法論の類型
  第4節 教育方法学の研究方法とその特質

 第2章 教育方法学研究の特質と課題:『教育方法』『教育方法学研究』にみる研究動向
  第1節 分析の対象と方法
  第2節 研究方法の分析
  第3節 研究対象の分析
  第4節 研究方法と研究対象との関連分析
  第5節 全体の考察

 第3章 量的研究方法
  第1節 データ分析
  第2節 実験研究

 第4章 質的研究方法
  第1節 歴史的アプローチ
  第2節 解釈学的アプローチ
  第3節 現象学的アプローチ
  第4節 批判的アプローチ
  第5節 比較的アプローチ
  第6節 開発的アプローチ
  第7節 規範的アプローチ

 第5章 混合的研究方法
  第1節 フィールドワーク
  第2節 アクション・リサーチ
  第3節 ライフヒストリー法
  第4節 エスノグラフィー
  第5節 ナラティブ・アプローチ

第Ⅲ部 教育方法学研究の歴史と展望
 第1章 教育方法の思想史研究
  第1節 日本における教育方法の思想史
  第2節 外国における教育方法の思想史

 第2章 子ども理解・子ども研究
  第1節 子ども理解・子ども研究の概念
  第2節 子ども理解・子ども研究の理論考察
  第3節 子ども理解の取り組み
  第4節 子ども研究の展開
  第5節 子ども理解と子ども研究の位置づけと課題

 第3章 教育課程・カリキュラム研究
  第1節 教育課程・カリキュラムの編成
  第2節 教育課程・カリキュラムの経営研究

 第4章 教材・教育メディア研究
  第1節 教科書
  第2節 教材と教具
  第3節 メディアと教育

 第5章 授業づくり研究
  第1節 授業設計・展開
  第2節 学習活動・アクティビティ

 第6章 学習集団研究
  第1節 授業と学習集団(1950~1980年代)
  第2節 授業と学習集団(1990年代以降)

 第7章 授業研究
  第1節 授業研究(1950~1980年代)
  第2節 授業研究(1990年代以降)

 第8章 学力と評価研究
  第1節 学 力
  第2節 教育評価

 第9章 生活指導・生徒指導・特別活動・道徳教育研究
  第1節 生活指導・生徒指導
  第2節 特別活動
  第3節 道徳教育

 第10章 学級論・学校論研究
  第1節 学級論
  第2節 学校論

 第11章 幼児教育研究
  第1節 第1期:戦後~1970年代末ごろまで
  第2節 第2期:1980~1990年代末ごろまで
  第3節 第3期:2000年代~今日まで

 第12章 障害児教育・特別支援教育研究
  第1節 障害児の教科学習
  第2節 障害児の生活指導・集団づくり

 第13章 教師教育研究
  第1節 日本における教師教育研究の展開
  第2節 世界における教師教育研究の展開

 第14章 高等教育研究
  第1節 高等教育研究の範囲と特徴
  第2節 高等教育の変容
  第3節 高等教育における教育方法
  第4節 教育方法学と高等教育研究

第Ⅳ部 教科・領域の教育方法学研究
 第1章 言語と教育
  第1節 国語科
  第2節 外国語科・英語教育

 第2章 数学と教育:算数・数学科
  第1節 数学と算数・数学教育
  第2節 数学教育の現代化と展開
  第3節 今後の課題

 第3章 自然科学と教育:理科
  第1節 内発型研究開発
  第2節 外発型の源流とその影響
  第3節 実践的研究開発の広がり

 第4章 社会科学と教育:社会科
  第1節 授業構成の方法に関する研究
  第2節 社会科のカリキュラム・教育内容・教材開発研究
  第3節 社会科に関する二大全国学会の新しい取り組み

 第5章 生活・生産と教育
  第1節 生活科
  第2節 生活技術・家庭研究と家庭科
  第3節 総合技術教育と技術科

 第6章 芸術と教育
  第1節 音楽科
  第2節 図画工作科・美術科

 第7章 身体と教育
  第1節 保健科
  第2節 体育科

 第8章 情報と教育
  第1節 教育政策における「情報と教育」の萌芽
  第2節 教育政策における「情報と教育」の進展
  第3節 教育政策における「情報と教育」の新たな動き

 第9章 生活指導・道徳と教育:道徳教育・特別活動
  第1節 道徳と教育の関係
  第2節 生活指導と自治的活動
  第3節 道徳教育・生活指導と特別活動
  第4節 道徳と学習指導の関係

 第10章 教科・領域を横断する教育実践と教育方法
  第1節 教科・領域を横断するとは
  第2節 領域の区分
  第3節 教科の区分
  第4節 合科学習の始まり
  第5節 日本の合科学習・総合学習の始まり
  第6節 戦後の合科・総合学習
  第7節 テーマ学習・トピック学習

第Ⅴ部 教育実践のための教育方法学研究
 第1章 綴ることによる人間形成
  第1節 子どもの生活綴方
  第2節 障害のある子どもと綴方
  第3節 教師の実践記録

 第2章 子ども理解と教育実践
  第1節 幼児理解と教育実践
  第2節 保育実践のなかで子どもをとらえる
  第3節 カルテ・座席表で子どもをとらえる
  第4節 発達障害児の理解と指導

 第3章 学習集団づくりと授業づくり
  第1節 学習集団づくり
  第2節 学習指導案の構想
  第3節 授業の演出

 第4章 教材研究による授業改善
  第1節 教科書研究
  第2節 つまずき研究
  第3節 教材研究の新たな展開

 第5章 教育工学からのアプローチ
  第1節 教育工学的アプローチとは
  第2節 授業改善のための理法と技法の開発
  第3節 学習環境の開発
  第4節 カリキュラム開発
  第5節 教師らの能力開発
  第6節 教育工学的アプローチによる教育方法研究の展望

 第6章 学力と授業の評価に取り組む
  第1節 パフォーマンス評価とポートフォリオ評価
  第2節 形成的評価の新たな展開
  第3節 授業記録にもとづく授業評価

 第7章 自治の力を育む
  第1節 戦後教育実践史における自治の追究
  第2節 自治の力を育てる子ども集団づくりのすじみち
  第3節 自治の力の育成と班・核・討議づくりの再定義

 第8章 カリキュラムをつくる
  第1節 カリキュラム改善・改革の進め方
  第2節 教科のカリキュラムづくり
  第3節 「総合的な学習の時間」のカリキュラムづくり
  第4節 「資質・能力」を育てるという視点

 第9章 同僚性を育む学校づくり
  第1節 現代社会と教師のおかれている状況
  第2節 教師の専門性
  第3節 教師が成長し専門性を培う場としての学校づくり
  第4節 学校での共同の実践研究をどう行うか

 第10章 学校間の接続を探る
  第1節 幼保一体化,幼小連携
  第2節 小中連携
  第3節 中高連携

 第11章 大学・地域社会における教育方法
  第1節 大学における教育方法
  第2節 地域社会における教育方法

 第12章 現代的課題と教育方法
  第1節 人権と教育
  第2節 平和と教育
  第3節 震災と教育