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内容説明
あらゆる経済政策には、財源の裏づけが必要である。政府は往々、財源として増税を実行する。
では、私たち国民は、増税の根拠となる「財源」についてどれほど知っているだろうか。
本書では、貨幣とは何かという根本論から説き起こし、財源をどのように確保すべきか、
豊富な具体例と「現代貨幣理論(MMT)」など最新の研究成果を踏まえて、わかりやすく説明する。
さらに、日本経済の現在と将来、正しい経済政策はどうあるべきか、なども語る。
著者の先見性・教養・学識の総合知が生んだ21世紀の経済原論であり、
何より「政治参加のための武器となるようにと願って」書かれた、渾身の衝撃作である。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
KAZOO
107
官僚の方にしては結構面白い考え方を持っている人であると以前から感じていましたが、このような本もお書きになっているのですね。貨幣論ということで従来の経済学的な考え方とは異なる分析の仕方でこのような方法もあるのかと楽しめます。先日読んだ森永卓郎さんの本を理論づけしたような感じがしました。2023/10/06
壱萬参仟縁
56
重要箇所はゴシ太。H図書館新刊棚。信用貨幣論:貨幣とは負債の一形式。特殊な負債(イングランド銀行33頁)。民間銀行は貸出で預金通貨を生む(37頁)。貨幣を生む源泉は需要(45頁)。中央銀行の貸出(貨幣創造)には借り手の政府資金需要のみ必要(71頁)。赤字は悪いものという偏見がある。だが、中野先生は、赤字を資本主義経済に不可欠という(82頁)。防衛費を増税までして増やす岸田内閣である。その国防について著者は、必要財源を経済成長に頼る考えをすべきでないという(123頁)。2023/08/09
読特
49
循環貨幣理論と現代貨幣理論。政府はお金をいくらでも生み出せる。政府が支出しなければ貨幣も生まれない。支出が先で、税収は後。税金は財源ではない。財政赤字はむしろ正常な状態。政府の支出に資金制約はない。ヒトとモノの実物資源が制約だ。いくらお金があったとしても、物理的存在量には限りがある。財政破綻など起きない。やってくるのはデフレ継続の供給能力破壊。需要に対する供給の好循環。それが築けるかが問題なのだ。お金は機動的に使うもの。知らぬは大罪。理解しようとしないのは極悪人。失われた30年。いくつの命が失われたことか2023/12/21
速読おやじ
34
MMT理論をベースに世間の財政を巡る常識に挑戦する書。著者はかなりアグレッシブに他人を批判し、独善的な調子で文字を連ねるので、嫌いではないが少し引いてしまう時もしばしば。最近、元日銀副総裁の若田部先生の講義を聞く機会があったのだが、財政については似た見解だったのでビックリ。これが今の主流なのか?財政健全化には批判的で、むしろどんどん支出を増やせと、そのために借金してもいいから需要を作りだせ。そうやって経済成長させようという話だ。自国通貨建の国債がデフォルトするわけはない。結局、心地良く読了。2024/02/08
belalugosi6997
22
「(中略)自国通貨建ての場合、金額に制約は受け。だがヒト・モノの実物資源の制約を受ける。」財源とは需要、需要があるから負債が生まれ、負債は誰かの資産に。これが現代の資本主義である。影響力のある人が「国の借金が嵩むと金利が暴騰する」と諫める人は現代資本主義が不勉強である。負債の額は「次世代の負担」ではない、現世代の負担は実物資源の供給不足による「高インフレ」。この機能的財政支出を理解していれば人災の長期不況にならず、悪質なのは理解していながら緊縮する。将又解らずで要職にあるのか?いずれにしても絶望である。2023/05/21
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