日本は本当に戦争に備えるのですか? - 虚構の「有事」と真のリスク

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日本は本当に戦争に備えるのですか? - 虚構の「有事」と真のリスク

  • ISBN:9784272211296

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内容説明

軍事力だけで国は守れますか?各界識者の緊急提言

防衛費倍増・敵基地攻撃能力・ミサイル配備・米軍との一体化――その先にあるのは本当に「安全」なのか。台湾「有事」は本当にあるのか。なし崩しにされる平和国家の理念を前に、気鋭の論客らが真の危機を警鐘する緊急出版。

※本書は、大月書店刊『日本は本当に戦争に備えるのですか?――虚構の「有事」と真のリスク』の電子書籍版です。

【著者】
岡野八代
政治学、同志社大学グローバル・スタディーズ研究科教授。著書『フェミニズムの政治学』ほか

志田陽子
憲法学、武蔵野美術大学教授。著書『表現の自由の明日へ』ほか

布施祐仁
フリージャーナリスト。著書『日米同盟・最後のリスク』『経済的徴兵制』ほか

三牧聖子
国際政治学、同志社大学グローバル・スタディーズ研究科准教授。著書『戦争違法化運動の時代』ほか。朝日新聞論壇委員

望月衣塑子
東京新聞社会部記者。著書『新聞記者』ほか

目次

はじめに──本書が生まれた経緯 岡野八代
第1章 虚構の「台湾有事」切迫論 布施祐仁
第2章 外交なき米軍との一体化──メディアの果たすべき役割とは 望月衣塑子
第3章 市民を置き去りにした「国家」安全保障のゆくえ 三牧聖子
第4章 安保三文書と「高次の法」――見るべき《現実》と法の《内実》 志田陽子
第5章 個人なき安全保障の隘路から、ケアする政治への転換 岡野八代
おわりに 三牧聖子

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

どら猫さとっち

10
台湾有事、防衛費増倍…、本当に、この国は戦争に手を染めるのか。学者、ジャーナリスト、新聞記者が、大学のオンラインイベントに集合。戦争に進みゆく政府や防衛に警鐘を鳴らした。それが緊急出版で刊行された。様々な問題が山積みになっている日本。戦争は禁断の域に踏み入れようとしている。でも、まだ間に合う。食い止めるのは、今だ。新しい戦前にしないためのメッセージが、本書にある。2023/05/06

二人娘の父

9
23年1月に行われたシンポジウムの書籍化。本書の感想をタイトルに答える形であらわすなら、「政府が『国民を守るという意味での戦争』に備えるつもりはないだろう」ということ。多角的な論者たちによる発言から、そのことを認識する。きわめてあやうい、わが国…。2023/08/20

ichigomonogatari

5
国民的議論のないままに安保三文書が閣議決定という形で公表された。反撃能力を盛り込むという「専守防衛」政策の大転換、ミサイル配備、米軍との一体化・・・。このままでは本当に戦争に巻き込まれると危機感を抱いた学者、新聞記者らが同志社大学で行ったオンラインイベントから生まれたのがこの本だ。市民を置き去りにした「安全保障」の行方を多角的に論じる。個人的には閣議決定という行為を法律上の問題から議論した志田さん、国家の安全保障を市民のケアという観点から問う岡野さんの考察から新たな気づきをもらえ、とても勉強になった。2023/07/23

gokuri

4
台湾有事の議論を契機として、あらためて日本の軍事整備の 流れと、前提としての国防の考え方や憲法上の解釈やその他法整備、安保3文書の意味合いなどを概観する。 若手の論客がきちんと分析を進める論を読んでいると、政治の米国追随がどんどん進む一方で、国民はますます置き去りになっていく現状を憂うことなくしてはいられない。 立憲国家・法治国家とは名ばかりな実態進展を鑑みるに、今は、しっかりとした憲法議論、改正をもって、国民の意思を確認してすすめていくことが必要なのではないだろうか。2024/01/15

ねじおさん

2
この本ですら少し古く感じるほど、変化が早い。そしてその早すぎる変化にわたしは気づいていなかったどころか、何も知らなかった。絶望は何度も。その絶望も行動のうちのひとつだという言葉に少し勇気をもらう。わたしは無知でいるよりはまだ遅くなかったと思える。個人個人に力がある。わたしも力がある。2024/04/13

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