内容説明
ヒトと見た目がそっくりな人造人間〈フェシット〉。
その研究機関が運営する高校に入学させられた志賀見流人は、同じクラスに何故か義理の妹『りお』がいる事を発見する。
「なんでお前がここに!?」「あたし、〈フェシット〉だよ?」
なんと10年一緒にいた彼女は人造人間で、実験のため飛び級してきたらしい。
嘘だろ!? お前人工物なのに体は成長してないか!?
しかも「このリモコンであたしのカラダ、メンテナンスして?」って倫理的にヤバい!
血も繋がらず人間でもない妹はやけに距離を詰めてくるし、高校生活どうなるの!?
慌てる俺はその時知らなかった。この世界で〈フェシット〉がどういう存在なのかを――【電子限定!書き下ろし特典つき】
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
よっち
32
人造人間フェシットが人と一緒に暮らす世界。その研究機関が運営する高校に入学させられた志賀見流人が、自らがフェシットとあっけらかんと告白する義理の妹りおと一緒に高校生活を始める近未来小説。両親がフェシットの研究者で、義妹が実は人造人間だったことを知らず、実験のため飛び級してきたことに驚く流人。そんな彼が高校で様々なフェシットのあり方に出会い、家族との関係が上手くいかないと悩む彼女たちに疑似家族計画を提案する展開で、求められる姿とのズレはあってもフェシットたちの家族を大切に思う姿がとても印象的な物語でしたね。2023/04/25
真白優樹
13
人と見た目が変わらぬ人造人間、「フェシット」が浸透した世界でフェシットの研究機関の設立した学校に入学した少年が、義妹がフェシットであると知り始まる物語。―――本物と偽物の狭間、その思いは本物か。 只のラブコメではなく、人造人間を取り巻く環境を丁寧に描き、彼等を縛る問題を知り少年が自分らしく動き出すのを描く、SFジュブナイルな面白さが目新しくて面白い、中々に心に刺さるかもしれぬ物語である。始まったばかりの家族計画。一つ成果を重ね、今度はどんな問題に立ち向かうのか。社会の行方とは。 次巻も勿論楽しみである。2023/04/26
しん∞SHI−N
11
【例え、擬似家族だとしても、人間らしさに手を伸ばす】人と見た目がそっくりな人造人間を運営する高校に入学した少年の義妹が人造人間だと発覚し倫理観を問われる物語。人造人間。それは人の手によって造られた値札のついた模造品。フェシットとは作ったという意味で、その語源が表すようにまさにロボットである。人間が今日まで蓄えてきた技術と知識が遂に禁断の領域まで踏み出してしまう。流人は、義妹であるりおと様々なフェシット達の願望や問題を聞き届ける事で。人間とロボットの違いとその家族に対する憧れをひたむきに考え叶えていくのだ。2025/06/10
mag
8
人間と人造人間<フェシット>たちの、家族の物語。 今より少し先の未来、人造人間<フェシット>開発のために作られた学校を舞台に物語は繰り広げられます。 コメディー多めに進みながらも、<フェシット>ゆえに直面する家族問題にグッとくる展開もあり、楽しく読み進めることが出来ました! 家族関係に問題を抱えた<フェシット>のために尽力する主人公もまた魅力的で良かったです。 綺麗に纏まっている1巻でしたが、人間と<フェシット>たちの間にはまだまだ悩みが尽きないようで。 これからが楽しみな作品です!2023/04/26
パパサレン
6
じつは結構真面目な話。最近はAIの進歩も物凄いので、将来的に有り得ないはなしではないかもしれない。流人の身体能力はフェシットだからではないのか?でも簡単過ぎてミスリード誘ってる気がしないでもない2023/05/04
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