内容説明
小津安二郎は里見弴の小説をよく読み、「映画のシナリオのねたに」し、「良き友」となった。原作と銘打たれた表題二作に加え、「晩春」を見た里見が「原作料の半額くらいは貰ってもよさそうだ」と小津をからかったという「縁談窶」など中短篇、さらに小津への弔辞と追想エッセイを収録。文庫オリジナル。
〈解説・武藤康史〉
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
amanon
6
表題作は、どうしても映画と比べてしまうのは、致し方ないというところか(笑)。それはともかくとして、里見弴という作家の独特の文体や、漢字の充て方、一読しただけでは、やや分かりづらい謎かけに近い含みを仕掛けるところなど、独特の魅力を改めて痛感。以前、別の作品集で読んだ「縁談窶」も、再読してみると、新たな味わいが得られるのとともに、初読の際には気づかなかった、最後の文章で示唆されるバッドエンドにちょっと寒気がした。また、巻末の里見による小津への追悼が泣かせるのと共に、二人が過ごした鎌倉にまた行きたくなった。2023/04/28
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