ヒトはどこからきたのか――サバンナと森の類人猿から

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ヒトはどこからきたのか――サバンナと森の類人猿から

  • ISBN:9784750517865

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内容説明

〈七〇〇万年前、共通の祖先からヒトと類人猿は分かれた〉

ヒトと類人猿の差はなんなのか? そして、ヒトとはなにか。
──霊長類学の本質と未来を語るサイエンス対談


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「ヒトはなぜ二足歩行をはじめたのか?」
「ヒトはどこで誕生したのか?」


京都大学から始まった〈霊長類学〉は、ヒトと類人猿との違いを見ることでヒトの本質を明かそうとしてきた。

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今西錦司、伊谷純一郎、河合雅雄など、綺羅星のように現れた霊長類研究者たちの軌跡を、霊長類研究者であり、伊谷純一郎の息子である伊谷原一が語る。
話を聞き出していくのは、人間の出産をテーマとしてきた疫学者の三砂ちづる。

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アフリカでのフィールドワークや日本でのチンパンジーの集団飼育……人類学としての霊長類学を大胆に俯瞰するサイエンス読み物。

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【目次】
■まえがき……三砂ちづる

1.ヒトと類人猿の祖先がきたところ
■ヒトと類人猿の共通の祖先が生まれたところ
■ヒトと類人猿を分けるもの
■食べ物から考える

2.霊長類学から生態人類学へ──動物、その社会学的研究
■霊長類学が始まる
■ボノボフィールドの発見
■社会学としての霊長類学
■家族という社会単位の成立
■生態人類学への道

3.さまざまな施設をつくる
■日本モンキーセンター
■熊本サンクチュアリ

4.研究者になるなんて思ってなかった
■犬山で生まれる
■アフリカに行きたかった少年
■はじめてのアフリカ行き
■ボノボのフィールドワーク
■ワンバに永住?
■ボノボの孤児・ジュディ
■九〇年代のアフリカ

5.チンパンジーの集団を育てる
■女性は一人で子どもを産めるか
■林原類人猿研究センター(GARI)はこうして生まれた
■野生ではできないことを
■博物館は、研究の成果を伝えられる場所
■研究所を大きくしていく
■「私にはこの人がいる」と思える
■ヒトとチンパンジーの関係構築のために

6.霊長類とヒト
■GARIだからこそできた観察
■チンパンジーには短期記憶がある
■生殖行動は見て覚えるもの?
■飼育下という特殊な状況
■見て学ぶ
■授乳と発情の密な関係
■大型類人猿の生理サイクル
■交尾と生殖と寿命のややこしい関係
■チンパンジーの記憶と感情

おわりに
■京大霊長類研究所
■人類はどこで発祥したのか
■家族を基盤とする人間社会

■あとがき……伊谷原一

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

hoven

0
気になる記述。欄外のピグミーの説明で、 P27 「アフリカと東南アジアの熱帯雨林に暮らす狩猟採集民」とあるが、東南アジアの狩猟採集民をピグミーとは呼称しないだろう。同ページで「またブッシュマン(サン人)も同じように低身長だが、彼らはサハラ砂漠に暮らす狩猟採集民」との記述。サンはサハラ砂漠ではなくて、南西アフリカのカラハリ砂漠でボツワナやナミビア。 さらに、P148の伊谷原一さんの発言で「ある日突然、私は大阪の豊中市にある阪急千里中央駅前のホテルに呼び出されました」とある。北大阪急行千里中央駅のことだろう。2023/06/07

izumone

0
教科書によく書いてある「おばあちゃん仮説」と「ヒトは森林から出て直立した」説は,著者によるとあやしいらしい。学問の世界は深遠だ。2023/04/17

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