内容説明
パッチワーク・ガール。そう。
私は継ぎはぎ娘。
その傷痕の下には私のものではない臓器が埋められている。傷痕を見ていると皮膚が透けて、臓器がゆっくりと蠢動し、じゅくじゅくと液体が染み出してくるのが見える――。
豚の臓器を全身に移植された少女の絶望を描く表題作ほか、圧倒的な知識と想像力で描き出された2編を収録。
『玩具修理者』『アリス殺し』を生み出したグロテスク・ホラーの鬼才による、内臓の匂い漂う傑作短編集が新装版で登場!
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
H!deking
70
という訳でヤスミン先生の短編集ですね。どれも好みの作品でした。表題の人獣細工は以前なんかのアンソロジーで読んでいたので再毒でしたが、やっぱりなかなかですね。あと、個人的には二作目の吸血狩りが中でも一番好みでした。オチがどっちなの?!?!ってなりました。そうか、こういう描き方もあるのねー。2024/02/29
やも
65
3話収録。大きな勘違いを残酷に覆すラスト。ファンタジーなので読み手の想像力はフル回転しながら読まなきゃで好みは別れそう。【人獣細工】彘の臓器をどんどん移植されていく私。いつか彘になってしまいそう🐖【吸血刈り】あいつお姉ちゃんの首から血を吸おうとする吸血鬼だ!🧛吸血鬼はニンニク嫌いだよね?お姉ちゃん餃子食べて、僕やっつけたげるから!【本】私がいつの間にか本の主人公に?なんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんで2025/07/02
koma-inu
54
不思議と狂気のホラー3編。デビュー2作目でこのインパクト、小林さんやっぱり天才🙀!ブタの臓器を全身に移植された少女、オチが途中でよめても尚怖い「人獣細工」。吸血鬼と少年の対決、おいおい最後の1行、どっちの意味なの?「吸血狩り」。現実、幻想、芸術がミックスされた、もうついてけないけど面白い「本」。頭をかき乱されるけど、それが癖になりスルスル読める作品。新装版は表紙がラノベ風で手に取りやすいですが、読了後改めてみてみると・・ウッとなりました。2024/06/30
キナコ
40
3つの中編で構成。タイトルの人獣細工はめっちゃ怖かった。豚からの移植を多く受けた人間は、果たして人か豚か…主人公の葛藤や映像のグロテスクな表現はさすが小林先生。主人公と友人との会話もテンポよく、理論的なやりとりか魅力的。吸血狩りも一人視点でしかないため、真相が分からないまま。本もSFまじりのホラー。果たしてどこまでが本の中で、どこまでが夢なのか…不思議な世界観が魅力的。残酷描写は多いが、読了後に考えさせられる話が多い。2023/08/26
石橋陽子
23
ライトノベルのようなさらっとした感じ。世間の評価は怖いとしっかりホラー感味わってる様子だけど、ピクリともしなかった私が変なのか?豚の内臓を少女に移植する話し。豚か人間か。最後にオチはあるが、最近のどんでん返しに驚きすぎて、少し尻すぼみ感が否めない。3つのストーリー展開だが、『吸血狩り』『本』共に微妙。私のレビューも微妙にならざるを得ないです。 追記)Newton12月号で。ブタの体内でヒトの臓器をつくる新技術を紹介。すごい、この本。最新技術搭載なのかもしれない。2023/10/04
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