尼人

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尼人

  • 著者名:松田修【著】
  • 価格 ¥1,980(本体¥1,800)
  • イースト・プレス(2023/05発売)
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  • ポイント 540pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784781620664

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内容説明

・キャッチ
おかん!おかんよ!現代美術は詐欺とちゃうねん!説明したるから読んでや!

・内容紹介
ダウンタウンをはじめ優れたお笑い芸人を次々と輩出する尼崎市。作者は、そんな尼崎のワケあり風俗街である「かんなみ新地」近くで生まれ育った。3人兄弟の長男。家は当然のようにドのつく貧乏。少年時代には2度鑑別所に入り、更生プログラムで行った美術館でピカソに出会い感動。トラックの運転手をやりながら、東京藝術大学に入り大学院まで出て、作品も高い評価を得るようになった。しかし、母親はいまだ息子のことを正真正銘、詐欺師だと思っている。本書は、そんな母親に向けて、また分断と貧富の差が広がる世界に向けて書いた貧民蜂起のためのスラム芸術論である。


・著者メッセージ
批評家の黒嵜想さんが僕の仕事を「スラムからの福祉」と評してくれたことがある。貧困層の流儀や価値観、生き方を見て、それよりも上の社会階層の人たちが「元気になったり」するならば、それは正に「スラムからの福祉」だと。福祉は上から下へとに行われるだけではない、と。そしておかんは「スナック太平洋」で、毎日それを行っていた。そんな地獄と天国を結ぶような所業にはダイナミズムがあり、それはめちゃくちゃ「芸術」だ。この本はそんな芸術の、血筋や人種などといった縛りを超えた、僕ら尼人という文化的アイデンティティーを示す本でもある。そして、それを作品として残そうとするのが「芸術家」の仕事なのだ。(最終章「何も深刻じゃない」より)

【目次】
奴隷の椅子
現人神
プレゼント

なくなる
謝罪人生
クズ寄りのカス

アマガサキ・コード
大人
お芸初め
天才っぽい
ブレブレなるままに
どカス関東来襲
暗い話
ゲロとともに来たる
へん
アニキ
何も深刻じゃない

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

ナオミ

2
間違いなく誰にも書けない本。圧倒的な説得力で現代美術は福祉だと言える。構造的な貧困は直視すると気が狂いそうになるけど「何も深刻じゃない」と信じて自分の出自を語る筆致に勇気づけられた。2023/11/18

onepei

2
作品の背景が少しわかったかも2023/08/13

yukiko1113

1
めちゃくちゃ好き、めっちゃおもろい。 尼崎のことは詳しく知らないけど似たような環境で育ったと思うので、なんとなく想像がつく。 意味不明・奇天烈・クレイジー、そんな言葉が似合いすぎる、でも、どこか愛嬌のある人がまー多い笑 だけど、何も力のない子どもの頃は、そういう人たちをどこか冷めた目で観察しながら、時々自分を可哀想がったり、誰かを妬んだり呪ったりしながら、どうにか「やり過ごす」しかない。おそらく多かれ少なかれ辛かった。はず。でも今は全てが有難いネタ笑。そんで、アイデンティティー。そんなもんだよなー2023/05/10

futakimu

0
芸術はよくわからないがパッと目に入ったので読んでみた。関西人としてのおもんないコンプレックスを刺激されるぐらい面白かった。関西人ど真ん中が知れる。2023/06/26

373

0
先日会期終了した六クロで「奴隷の椅子」を初めて体験した。興味が湧いたそんな機会に本が発売されることを知り、予約しました。 独特な言い回しや表現と、事実ながらおもろすぎる自伝的内容に読む手が止まらなかった。 作品も時代に反映されながら紹介されるので、とてもわかりやすく人物像と作品を理解できた。 どうしてだろう結局、会田誠につながる。 自宅本棚にある会田誠著の書籍を読み返そうと思う。2023/05/03

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