文春新書<br> ソーシャルジャスティス 小児精神科医、社会を診る

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文春新書
ソーシャルジャスティス 小児精神科医、社会を診る

  • 著者名:内田舞【著】
  • 価格 ¥1,100(本体¥1,000)
  • 文藝春秋(2023/04発売)
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  • ISBN:9784166614066

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内容説明

ハーバード大学医学部准教授による現代社会への処方箋
炎上や論破ゲームに乗らず、分断と差別を乗り越えるためには。ハーバード大学准教授で小児精神科医・脳科学者でもある著者が、心と脳のメカニズムに立ち戻り、激動の時代のアメリカ社会の変化を捉え、三人の子供を育てる母親の立場から考える希望の書。

プロローグ 妊婦のワクチン啓発で気づいたThemとUs
第Ⅰ部  炎上はなぜ起きるのか
 第1章 脳科学で考える炎上のメカニズム 
 第2章 炎上への処方箋
第Ⅱ部 差別と分断を乗り越えるために  
 第3章 子どもに学ぶ同意とアドボカシー 
 第4章 マイクロアグレッション ムズムズした気持ちに名前がつくことで
 第5章 アメリカ社会の差別から学ぶ アジア人男性とハリウッド
 第6章 ベトナム帰還兵との対話 ThemとUsは簡単には分けられない
 第7章 沈黙を破る 「沈黙は共犯」の後で 
第Ⅲ部 女性小児精神科医が考えた日本社会への処方箋
 第8章 子どものメンタルヘルスに向けられる偏見に打ち勝つ脳科学 
 第9章 女性を苦しめる労働環境は男性をも苦しめる
 第10章 「母」への眼差し、女性の身体の自己決定権
エピローグ ラジカル・アクセプタンス ソーシャルジャスティスを育てるために

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

mukimi

115
コロナワクチンを普及前の妊娠中に接種した挑戦的な表紙と、スケールは違えど働きながら子供を産み育てる女医としての背景の共有に惹かれ手にとりあっという間に読了。最近の読書の中でとても重要な位置を占めることとなった。特に、相手の心理操作や論理のねじれを言語化した複数の概念、advocacy教育(NOと言っても言われても良い、自分/相手の体や意思は自分/相手のものと尊重する教育)の章が心に残った。自己の生きづらさを解きほぐし、騒々しい社会の中で自立した思考を守り続けるための実践的な哲学や脳科学を求める全ての人に。2023/12/09

ネギっ子gen

67
【気付くことが第一歩。気づきを声にしてみることが第二歩。その気づきの声が共鳴するたびに、社会の歌が生まれます。その歌が社会をさらに前進させる】ハーバード大学准教授で小児精神科医・脳科学者にして、3児の母親でもある著者が、心と脳のメカニズムに立ち返って、SNSの炎上や社会の分断への処方箋を伝授する新書。表紙の、ワクチン接種した直後の著者写真がインパクト大です。<自分で考えて、自分のコントロール下でできることをやり尽くした結果の成功はもちろん、失敗もまた「自分のものなんだ」と思えて納得しやすいものです>と。⇒2023/11/04

たかこ

66
SNSなどで妊婦のコロナのワクチン接種について発言されていた頃に存じ上げ、本を読んで改めて聡明な方だと思う。内田先生の物事の考え方が理路整然としていてわかりやすい。ドラえもんのしずかちゃんの話は多くの人に知って欲しい。「マイクロアグレッション(小さな攻撃)」とは「政治的文化的に疎外された集団に対して日常の中で行われる何気ない言動に現れる偏見や差別に基づく見下しや侮辱、否定的な態度のこと」。発言者は、無意識なので大事にはならないが、受け側は声をあげられずに耐えるだけということが起こりがち。意識を変える。2023/08/27

とよぽん

59
内田 舞さん、読メで初めて知った。こんなすごい人がアメリカのハーバード大で医学部准教授、そして小児うつ病センター長を務めている! 聡明で、しかも公正、科学的知見を社会に還元していく姿勢に感銘を受けた。特に、エピローグの「とても個人的で小さなことに思われても、絶えず変化の種をまき、時間をかけて生活の中で水やりをすることが、どこか見えないところで花を咲かせ、社会の変化ともつながっていると信じています。」という言葉が力強い。言語化する、声を上げる、そういったアドボカシーの重要性を強く感じた。多くの方に勧めたい。2024/01/09

おおにし

24
表紙の写真に惹かれて手に取った本。全体に横文字用語が多く、特にネット炎上のメカニズムの説明ではWhataboutism、Middle Ground Fallacyなど英単語がいっぱい出てきて読みづらかったが主張はわかりやすい。『ドラえもん』の「しずかちゃん」を理想の女性像とする日本社会が嫌で日本を飛び出しアメリカで暮らす著者の言葉に勇気づけられる女性もきっと多いのではないかと思う。2023/08/09

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