筑摩選書<br> 悟りと葬式 ──弔いはなぜ仏教になったか

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筑摩選書
悟りと葬式 ──弔いはなぜ仏教になったか

  • 著者名:大竹晋【著者】
  • 価格 ¥1,705(本体¥1,550)
  • 筑摩書房(2023/04発売)
  • ポイント 15pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784480017703

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内容説明

出家者の悟りのための宗教として機能していた仏教が在家者の葬式のための宗教としても機能するようになったのはなぜか。布施、葬式、戒名、慰霊、追善、起塔それぞれの始まりを求め、アジア各地の仏教を探っていく。悟りを開いた出家者の霊力に対し、在家者が抱懐する聖者崇拝。布施をくれる在家者の要望に応え、出家者が受容する土着習俗。仏教学、民族学、文化人類学の成果をもとに、アジア各地に共通の背景を解明し、弔いが仏教となっていく過程を俯瞰する。

目次

序章 それぞれの仏教/第一章 布施の始まり/第二章 葬式の始まり/一 出家者が出家者の葬式を行なうこと/二 在家者が出家者の葬式を行なうこと/三 出家者が在家者の葬式を行なうこと/四 在家者が出家者に布施を与えて引導させて在家者の葬式を行なうこと/第三章 戒名の始まり/一 出家者が生者に戒を授ける時に名を与えること/二 出家者が亡者に戒を授ける時に名を与えること/第四章 慰霊の始まり/一 在家者が亡者に布施を供えること/二 在家者が出家者に布施を与えて亡者を餓鬼趣から善趣へ転生させること/三 在家者が出家者に布施を与えて亡者を悪趣から善趣へ転生させること/四 出家者/在家者が布施に呪文を唱えて亡者を餓鬼趣から善趣へ転生させること/五 出家者/在家者が亡者に呪文を唱えて亡者を悪趣から善趣へ転生させること/第五章 追善の始まり/一 在家者が出家者に布施を与えて追善を行なうこと/二 在家者が出家者に布施を与えて追善に類することを行なうこと/第六章 起塔の始まり/一 出家者が出家者の塔を起てること/二 在家者が出家者の塔を起てること/三 在家者が在家者の塔を起てること/結章 葬式仏教の将来/付録 『浄飯王般涅槃経』の真偽をめぐって/あとがき/参考文献(略号一覧)

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。

田中峰和

4
仏教は本来、出家者の悟りのための宗教として機能していたが、いつからか在家者の葬式のための宗教としても機能するようになった。布施、葬式、戒名、慰霊、追善、起塔それぞれがいつからはじまったのか。アジア各地の仏教の特徴を要約するとともに探る。在家者は悟りを開いた出家者の霊力に対して、聖者として崇拝抱懐する。布施をくれる在家者の要望に応えるため、出家者は土着習俗を受容する。仏教学、民族学、文化人類学の成果をもとに、アジア各地に共通の背景を解明し、弔いが仏教となっていく過程が俯瞰される。2023/06/21

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