内容説明
その力は、どんな道路よりも、どんなテクノロジーよりも、
どんな政治指導者よりも、私たちの文明を形づくってきた――。
河川がまったくなければ、世界は私たちにとって
認識しがたい姿となっていただろう
……私たちの定住パターンはまったく違う形で進化し、
農地や村がオアシスや海岸線にしがみつくような形になっていただろう。
戦争も違った形で進行し、国の境界線も今とは違うものとなっただろう。
今あるもっとも有名な都市はいずれも存在しなかっただろう。
今日の人類のあり方を決定づけている、世界的な人の移動や貿易も、
生まれることはなかったかもしれない。
(本書より)
人類の暮らしを規定してきた河川の「見えない力」を
浮き彫りにする刺激的な文明論!
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
優希
43
川と人との関わりの歴史が様々な角度から述べています。問題提起しているのみのような気がしてなりません。2023/05/29
teddy11015544
6
河川と水にかかわる人類の歴史を多角的に描いています。特に戦争の歴史や政治に及ぼした影響は面白かった。なぜリベラルな政策は共和党から民主党に移ったのかなども水に関係していました。現在における水の調査と都市の再開発を含め、環境活動原理主義ではない、幅広い視点を持った科学者による著作でした。2023/05/05
夢仙人
0
後半はちょっとだるかった。2023/05/07