帝国日本と森林 - 近代東アジアにおける環境保護と資源開発

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帝国日本と森林 - 近代東アジアにおける環境保護と資源開発

  • 著者名:中島弘二
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  • 勁草書房(2023/05発売)
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  • ISBN:9784326103201

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内容説明

現代日本における森林の利用と保全をめぐる思想と実践は、明治後期からアジア太平洋戦争期にかけて海外植民地や支配地を含む「帝国の自然」の保護と動員の歴史を通じて形成された。日本本土から東南アジアにわたる日本帝国における森林資源の保護と動員の思想・実践の検討を通じ、現代日本の森林利用と保全の源流を明らかにする。

目次

まえがき

序 章 なぜ日本帝国の森林なのか[中島弘二]
 1 「帝国と環境」をめぐる近年の環境史・科学史研究の展開
 2 なぜ、日本帝国の森林なのか
 3 「帝国林業」、「帝国日本」、「森林保全」
 4 本書の構成
 コラム イギリス帝国と森林[水野祥子]

第I部 帝国林業の全体像

第一章 日本帝国の森林管理――統計資料を用いた数量的な把握から[竹本太郎]
 はじめに
 第一節 森林管理の歴史――林業史、森林史、林政史
 第二節 全体像の把握と課題
 第三節 林野面積・所有別面積・保安林面積――内地と各植民地における推移
 第四節 用材需要量と用材移出入の推移
 おわりに
 コラム 林政文庫――農林行政史料アーカイブズ[竹本太郎]

第二章 土地被覆からみた日本帝国[米家泰作]
 はじめに
 第一節 本国と北海道
 第二節 台湾
 第三節 樺太
 第四節 朝鮮
 第五節 満洲
 第六節 森林資源の偏在と不均衡のなかで
 おわりに
 コラム 外邦図にみる土地被覆の姿[米家泰作]
     焼畑と近代林学[米家泰作]

第三章 日本帝国における森林と緑化[中島弘二]
 はじめに
 第一節 近代日本における「新しき問題」としての緑化運動
 第二節 日本本土における緑化運動の展開
 第三節 植民地朝鮮における緑化運動の展開
 おわりに
 コラム 国土緑化運動[中島弘二]

第II部 日本帝国の植民地・支配地における森林の開発と保護

 第四章 北海道・樺太と帝国林業――排除から協力へ[中山大将]
 はじめに
 第一節 北海道・樺太の林政と開発問題
 第二節 北海道・樺太の林業経済
 第三節 帝国の森林へ
 おわりに
 コラム 林業労働者の生活と生涯[中山大将]

第五章 満洲国における帝国林業について[永井リサ]
 はじめに
 第一節 満洲における林業開発過程
 第二節 満洲国の林業行政
 第三節 日中合弁鴨緑江採木公司の設立と解散
 おわりに
 コラム 航空写真による満洲森林調査の地図と報告書[竹本太郎]

第六章 朝鮮における帝国林業と地元住民[竹本太郎・米家泰作]
 はじめに
 第一節 森林令――林野所有区分の分水嶺
 第二節 記念植樹――愛林思想の普及
 第三節 砂防事業――荒廃林野の復旧
 第四節 火田「整理」と植民地林政
 おわりに
 コラム 旅行者がみた朝鮮の植生[米家泰作]

第七章 台湾と帝国林業――造林・樟脳・科学的林業[米家泰作・中島弘二]
 はじめに
 第一節 林政と「科学的林業」の導入
 第二節 樟脳開発事業と樟樹造林
 第三節 中央高地の開発と把握
 おわりに
 コラム 林業試験場と植物園[三島美佐子]

第八章 南方森林資源開発と帝国林業[中島弘二]
 はじめに
 第一節 日本への南洋材の移入と南方林業の展開
 第二節 南方の森林資源と帝国のまなざし
 おわりに
 コラム 材と樹種[三島美佐子]
     学名のはなし[三島美佐子]

終 章 日本の「帝国林業」とは何だったのか[中島弘二]
 コラム 帝国林学とインド[水野祥子]

あとがき
人名索引
事項索引
執筆者一覧

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。

香菜子(かなこ・Kanako)

18
帝国日本と森林: 近代東アジアにおける環境保護と資源開発。中島 弘二先生の著書。明治後期からアジア太平洋戦争期の日本は現代日本よりもずっと環境保護や森林保護の大切さを理解していた。環境保護や森林保護の大切さを理解している人が圧倒的少数なのが現代日本。環境保護や森林保護の大切さをもっと学校教育で教えてないと。学校教員向けに環境保護や森林保護の大切さを教える機会があったほうがよさそう。そうでもしないと環境保護や森林保護の大切さが子供たちに伝わるわけがないもの。2025/04/20

志村真幸

0
 中山大将「北海道・樺太と帝国林業――排除から協力へ」、永井リサ「満洲国における帝国林業について」、竹本太郎・米家泰作「朝鮮における帝国林業と地元住民」、米家泰作・中島弘二「台湾と帝国林業――造林・樟脳・科学的林業」、島弘二「南方森林資源開発と帝国林業」など。  戦前の日本の林業が、台湾、朝鮮、満州、樺太との密接なつながりをもっていたことが、広い視野から論じられている。どのようにして帝国規模の林業が企図され、広がっていったのか。あるいは失敗に終わったのかが、よくわかるようになっている。 2023/10/05

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