知財とパブリック・ドメイン 第1巻:特許法篇

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知財とパブリック・ドメイン 第1巻:特許法篇

  • 著者名:田村善之
  • 価格 ¥6,380(本体¥5,800)
  • 勁草書房(2023/05発売)
  • ポイント 58pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784326404148

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内容説明

知的財産法の世界では、近年のめざましい技術の進歩を背景として、パブリック・ドメインとの境界線上における紛争が多発している。本書では、従来あまり重視されてこなかったパブリック・ドメインを中心に据えて、創作の奨励や産業・文化の発展のため、いかにしてパブリック・ドメインを豊かにし、その利用を確保するのかという観点から、各種の知的財産法の構築を目指す。

目次

はしがき[田村善之]
第1部 総論

第1章 特許制度における創作物アプローチとパブリック・ドメイン・アプローチの相剋[田村善之]
 I 問題の所在:創作物アプローチvs.パブリック・ドメイン・アプローチ
 II 特許制度における課題
 III 権利の入口の場面における相剋
 IV 権利の出口の場面における相剋
 V 結びに代えて:権利の出口と入口のインタラクティヴな関係

第2部 特許要件

第2章 特許適格性要件の機能と意義に関する一考察[田村善之]
 I 関連規定
 II 自然法則の利用の要件の淵源
 III 事例研究
 IV 解釈論の構築
 V 新規性・進歩性要件との関係
 VI 結び

第3章 用途発明の意義──用途特許の効力と新規性の判断[前田 健]
 I はじめに
 II 用途発明の意義
 III 用途発明の特許権の効力
 IV 用途発明の新規性
 V おわりに

第4章 パブリック・ドメイン保護要件としての新規性/進歩性の再構成──内在的同一について特許を認めたロシュv.アムジェン事件を端緒として[吉田広志]
 I 特許要件は何のために存在するか?
 II 内在的同一におけるPDと特許権の調整
 III 従来の裁判例
 IV 検討
 V 終わりに代えて

第5章 AIと進歩性──若干の問題提起[中山一郎]
 I はじめに
 II 従来の議論
 III 問題の所在
 IV 米国の先行研究
 V 若干の検討
 VI おわりに

第3部 侵害の成否

第6章 「広すぎる」特許の規律とその法的構成──クレーム解釈・記載要件の役割分担と特殊法理の必要性[前田 健]
 I はじめに
 II 「広すぎる」特許はどのように処理されてきたか
 III 「広すぎる」特許はどのように処理すべきか
 IV 保護の限界としての「明細書に開示された技術的思想」
 V おわりに

第7章 クレイム制度の補完としての均等論と第5要件の検討──第4要件との関係から考えるコンプリート・バーとフレキシブル・バーの相克[吉田広志]
 I 方法論としてのクレイム制度とその功罪
 II マキサカルシトール最高裁判決
 III 補正・訂正と第5要件──コンプリート・バーかフレキシブル・バーか
 IV 第5要件と第4要件との関係
 V コンプリート・バー/フレキシブル・バーに関する裁判例──その1・否定例
 VI コンプリート・バー/フレキシブル・バーに関する裁判例──その2・肯定例
 VII 試論・あるべきフレキシブル・バーの高さを巡って
 VIII 結びに代えて

第8章 特許法の先使用権に関する一考察──制度趣旨に鑑みた要件論の展開[田村善之]
 I 問題の所在
 II 先使用権制度の趣旨
 III 発明の完成・事業の準備
 IV 発明の同一性
 V 実施形式の変更の可否
 VI 結びに代えて

第4部 救済

第9章 特許権侵害に対する差止請求権の制限に関する一考察[鈴木將文]
 I 本稿の目的
 II 特許制度における差止請求権の意義
 III 我が国の動向と課題
 IV 国際的動向
 V 検討

第10章 COVID-19パンデミックにおける公衆衛生と特許──TRIPS協定ウェイバー提案を踏まえて[中山一郎]
 I はじめに
 II 公衆衛生と特許権の関係
 III COVID-19パンデミック下での医薬品アクセスと特許をめぐる動向
ほか

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