科学コミュニケーション論の展開

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科学コミュニケーション論の展開

  • ISBN:9784130623216

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内容説明

東日本大震災、新型コロナウイルスなど、人びとの生活を一変させる出来事が起こる現在、科学コミュニケーションはどのようにあるべきなのか? 科学コミュニケーションの科学論、現場からの実践、そしてその広がりについて、多角的な視点から論じる。


【主要目次】
はじめに(藤垣裕子)

第I部 科学コミュニケーション再訪(理論篇)
第1章 「空間人間観」を越えゆくために――欠如モデルの歴史的位置づけ(廣野喜幸)
第2章 一般市民の文脈、自然科学者の文脈――文脈モデルの含意(廣野喜幸)
第3章 科学コミュニケーションの垂直モデルと水平モデル(廣野喜幸)
第4章 科学コミュニケーションのモデル――欠如モデルから垂直モデル/水平モデルへ(内田麻理香)
第5章 市民参加における水平モデル(定松 淳)

第II部 メディアの現場から(実践・事例篇)
第6章 科学コミュニケーションとインターネットコミュニケーション技術・ソーシャルメディア(田中幹人)
第7章 科学ジャーナリズム(須田桃子)
第8章 テレビ
8.1 科学番組制作の実践例(井上智広)
8.2 科学コミュニケーションにおけるテレビの位置づけ(佐倉 統)
第9章 博物館
9.1 科学博物館(小川達也)
9.2 科学展示のキュレーショ(洪 恒夫)
第10章 サイエンスライティング(渡辺政隆)
第11章 科学者・技術者のアウトリーチ
11.1 原発事故後のリスクコミュニケーション(鳥居寛之)
11.2 メディア・アートと自然科学の連携がもたらす新しい発問の仕掛け(ホアン・マヌエル・カストロ、豊田太郎)

第III部 これからの科学コミュニケーション、その広がり(展望篇)
第12章 科学コミュニケーションと初等中等教育(大島まり)
第13章 ヘルスコミュニケーション(孫 大輔)
第14章 ELSIおよびRRIが提起する科学コミュニケーション上の課題(藤垣裕子)

おわりに(廣野喜幸)

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

saiikitogohu

2
【同じ情報に接していても、自説に適合する情報は吸収し、そうでない情報に対しては、欠点をいくつも指摘し、取るに足りないとして軽視する】41【非専門家にとっての科学技術は、異文化に相当することが理解できるため、科学コミュニケーションは異文化コミュニケーションとして捉える必要がある。異文化コミュニケーションにおいては、自文化中心主義を脱し、文化によって、異なる視点を対等に認識し、尊重する文化相対主義へと移行しなければならない】512023/10/03

はひへほ

1
全体として自分の理解を整理できて良かった。 理論篇、実践・事例篇、展望篇の3部構成。 理論篇では、科学コミュニケーションのモデル化について書かれていて、従来の、欠如モデルや文脈モデルによる分類の解説し、問題点を指摘し、垂直モデルと水平モデル、一方向と双方向の4つの区分で捉え直して整理している。 実践・事例篇は実際に活動している人たちの話で、個人的にはサイエンスライティングの章と原発事故後のリスクコミュニケーションの章が印象に残った。 展望篇は、STEAMやELSI、RRI、ヘルスコミュニケーションの話。2023/08/06

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