内容説明
閻魔庁の落ちこぼれ姫、平安の都で亡者を追う
おどおど姫君と氷の検非違使のあやかし事件帖
都に梅の花が咲く頃、検非違使の少尉、藤原冬継の邸の井戸が涸れた。火の玉を引き連れ井戸から出てきたのは、十二単を着て納蘇利の面をかぶった愛らしい姫。何十年も前に鬼籍に入ったはずの小野篁の娘で、地獄から逃げた亡者を追ってやってきたと言う。鬼に囲まれて育ったため人間を怖がり縮こまっている姫に、人嫌いの冬継もつい同情し、亡者捜しを手伝うことに。しかし、姫が告げた亡者の名は「藤原冬継」で──
双葉はづき・装画
感想・レビュー
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すがはら
7
親の庇護を十分に受けられないながらに、ひねくれず生きる2人が出会って距離を縮めていく流れは応援したくなりました。生まれた時に入れ替えられてしまった人が亡くなった時、あの世で入れ替わらなかったら名付けられていた名前で呼ばれるってややこしい。亡者が迷うのも仕方ない気がします。宮様が救いがなくて可哀想でした。最後で、頼りない親のくせに娘の男親の立場を主張して圧をかける父の登場が余計でした。娘とか妹とかの相手に試練を与えたがる役ってよく見るやつだけど、この展開全然楽しくない。嫌いなお約束です。2023/07/28
みや
2
☆☆☆2023/11/09