内容説明
わたしはいわゆる潔癖症だ。除菌ジェルは必携。公共の乗り物に乗るときは、マスクと手袋が欠かせない。海やプール、温泉が苦手。そんなめんどくさい性質のわたしはある夜、鍵を忘れてアパートに帰ってきてしまった。部屋に入れず途方に暮れていると、隣人の男性から思いがけない提案――「よかったら、うち泊めますけど」。わたしは思い切って申し出を受けることに。これを機に始まった交流の中で、徐々に彼との距離は縮まるが――。わたしと彼を隔てるのはアパートの壁一枚……だけじゃない!? 距離は近くても道のりは険しい、王道の恋愛小説。※本書は、2021年にKADOKAWAより刊行された単行本版を改稿した文庫版です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
萩
50
ふわふわしてますね。綿菓子を思いっきり口に詰め込んだような実のなさと甘ったるさを感じました。恋愛小説自体は苦手ではないのですが、これはアンダー30向けではないでしょうか。オーバー40には流石に共感しづらいす。つうかそもそも主人公の女子があんまり好きじゃないからかも。潔癖症という設定がどんどんブレブレです。つうかこのレベルで潔癖症っていうのか。「アパート隣人同士の恋」というのはめぞん一刻を彷彿とさせますが、めぞん一刻ではキュンしたのにこの作品ではキュンしませんでした。自分の年を感じて切なくなりました。2024/03/22
まあか
39
終始、キュンキュンした😆💓やーもーめっちゃ面白かった🤣紗子ちゃんの気持ち、痛いほど分かる。間が悪い男、久米の出現にもハラハラしっぱなし。一筋縄ではいかないのが恋であり、そして人を変える絶大なパワーを秘めているのも恋である。好きな人なら許せちゃう♡自分の許容範囲も押し広げてくれる。恋した相手がお隣さんって🤣読んでて、楽しかった!そして、主人公の「紗子」って名前、可愛いなーと思った。久しぶりに、本読んで、ときめいた♡2023/10/20
assam2005
30
恋する乙女の気持ちが溢れる。「もはや、ときめきが致死量」。甘くてちょっと酸っぱい恋心。いつになっても、何歳になっても、この恋心に触れると恋する乙女に戻ってしまう。心臓がいくつあっても足りないくらいのドキドキ。恋に落ちていく自分、恋にハマっていく自分、恋の泥沼に沈んでいく自分、相手を好きだからこそ恋を自滅させてしまう自分、そして、これ以上ない幸せにどっぷり浸る自分。恋する乙女・紗子とシンクロしながら読むと、もうキュン死にしそう。何度もその恋心に悶えながら読了。王道(コテコテ)が好きな私にはたまらない一冊。2023/12/04
assam2005
30
甘くて、でもちょっと酸っぱくて、そしてやっぱり甘い。読みながら何度もニヤニヤしてしまう。片想い?いや、もしかして両想い?上手くいきそうで上手くいかない。素直なのに素直にいかない。じれったさと一喜一憂に振り回されて、主人公・紗子の想いとシンクロし、私までが恋をしたかのように心揺さぶられる。「充足しているふりをして、心の中は泣きそうだ。たりない。全然足りないよ、琴引さん」恋する紗子の言葉が胸に響く。そんな紗子をそっと優しく包み込む琴引さん。ああ、もうキュン死に寸前、なんてかわいい一冊!2023/06/22
れもん
26
図書館本。少女マンガを読んでいるような、サクッと読める恋愛小説。片想いしているときの、ちょっとしたことで浮き沈みする感情が文章から素直に伝わってきて、主人公と同じようにキュンとしたり悶々としたりした。2023/10/03