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内容説明
千年の昔、一人の女性の手で書かれた五十四帖の壮麗な物語。宮廷ゴシップ、恋愛模様、権力闘争――ほの暗い御簾の陰に潜む人間ドラマと、失意と孤独を抱えた作者・紫式部その人の内奥に、名うての読み巧者が光を当てる。『枕草子』など同時代の傑作も縦横に併せ論じ古典を読む悦びを語り尽くす、知的興奮に満ちた文学案内。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ゆずきゃらめる*平安時代とお花♪
14
あらゆる〈源氏物語〉に関する本を読みたくて借りた。本書は復刊で1968年の本で著者はもういない。西洋文学〈プルースト〉など似ていることを発見し、新しい視点。そういえば〈宮廷物語〉としてはそうなのかもしれない・・。それより〈源氏物語〉以前・以降の古典にどことなく王朝時代があるんだな。2023/08/22
miso soup
7
源氏物語をちゃんと読んだことのない自分にとっては、登場人物の関係や背景などを知れて良かった。ただの恋愛小説ではなく、そこに登場人物同士の対比や深い心理描写があって、現代の我々も共感できるような内容になっているのが、紫式部の天才性を表している。これを機に、現代語訳の源氏物語を読んでみようと思った。2023/10/17
津野1号
5
平安時代の恋愛小説ですね。2024/10/03
peco
2
他の世界的古典文学や当時の慣習、風俗、制度にも解説の目配りをしながら幅広い視点で『源氏物語』を論じる氏の教養豊かな世界に冒頭から惹き込まれる。途中『竹取物語』や概ね同時期のエッセイ論も展開され、単に『源氏物語』という稀有な小説を論じるのみでなく、新たな読み物が必要とされる“時代背景”にまで思考の波を連れて行ってくれる。 あらためて千年もの昔に産まれた時から筆者の言うところの「古典」たり得た『源氏物語』の幸運と普遍性を思う。 「現代の我が国の文明は非常に余裕に乏しい」という氏からの箴言を胸に刻んで読了した。2024/04/10
アンコ椿
0
これから源氏物語を読み始めます。その準備として目を通すもあまり役に立たなかったわい。2023/07/03