フレーベル館文学の森<br> きみの話を聞かせてくれよ

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フレーベル館文学の森
きみの話を聞かせてくれよ

  • 著者名:村上雅郁/カシワイ
  • 価格 ¥1,694(本体¥1,540)
  • フレーベル館(2023/04発売)
  • ポイント 15pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784577051863

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内容説明

新船中学校を舞台に7つの短編を連作に。もやもやした気持ちやずっと抱えてきた秘密。ぼくらの心によりそって、きみは「聞かせてくれよ」と言った。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

☆よいこ

78
YA。中学生たちの連作短編▽[シロクマを描いて]美術部2年の白岡立花(しらおかりっか)は早緑(さみどり)とケンカ別れして1年半[タルトタタンの作り方]ケーキ男子虎之介は期待されてるキャラ付けが嫌い。生徒会長のウサギ王子にタルトタタンを焼く[ぼくらのポリリズム]吹奏楽部2年の夏帆は、失恋で落ち込む後輩の七海をなぐさめきれない[いたずら男子の計画は]葵生(あおい)は悪戯返しにキレる[ヘラクレイトスの川]正樹は妹の不登校の相談にのる[ウサギは羽ばたく]ウサギ王子のトラウマ[くろノラの物語]▽2023年刊。良本2023/08/25

がらくたどん

70
出会った時はそんなこともなかったのに途中からなんとなく巧く人間関係が結べなくなる相手って居る。相手に明確な悪意や暴力があれば逃げるなり闘うなり腹も決まる。分かりやすい出来事でもあれば最低限の「納得」もできるかもしれない。でも、現実の「拗れ」って流行のイヤミスみたいに善悪つかないんだよな~。そんなローティーンのモヤモヤの隣に居てくれそうな物語。タイトルは率直だが中身はなかなか尻尾をつかませない。責任とか義務とかちゃんちゃら可笑しいけどヒトって面白いから好きだなって思っている野良猫みたいだね♪YAから大人まで2024/05/09

ゆのん

62
中学生達が主人公の連作短編集。著者の作品も本作で4冊目。大人である私は『最近の子は生意気だなぁ』と苦笑混じりに思う事がある。それは多様化し複雑になった社会に伴い子供達の思いも複雑になったのでは…と本作を読んで気付かされる。でもこの本の素晴らしいのはテーマだけではない。登場する子供達の様々な表情や言動が目の前にあるかの様にイキイキとしている。今まで沢山の本を読んできたが、愛おしくて愛おしくて泣いた本は初めてだ。名作と言われる絵本や児童書は時を経ても素晴らしいが今を生きる子供達に今必要な作家だと強く思う。2023/03/10

ぼっちゃん

61
中学校を舞台にそれぞの想いや悩みを綴った7つの連作短編集。自分の悪口を言われたわけでないが、他人の悪口でも傷つき学校に行けなくなった妹をもっと強くなれと言うのでなく理解しようする兄との物語『ヘラクレイトスの川』をはじめ大人でも考えさせられる作品集だった。2024年の中学入試で多く出題された本とのことであるが、それもうなずける作品。これは小学高学年から中学生にお薦めですね。2024/07/13

SOHSA

60
《図書館本》自分が中学生だった頃と比べるとこの小説の子たちは何と多感で深く心を震わせているのだろうと思う。大人が思うほど子どもたちは子どもではなく大人は大人ではない。誰もがその時々に悩み傷つき心震わせながら生きている。そこに大人と子どもの区別はない。読み手自身も入れ替わり立ち替わりながら自己を生きている。なるほど、まさにヘラクレイトスの川か。どのエピソードもそれぞれに心に響いた。誰もが多かれ少なかれ心に何かを抱えて生きている。私も「きみの話を聞かせてくれよ」と静かに言える人でありたい。2024/10/12

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