内容説明
『新版世界各国史26 ラテン・アメリカ史Ⅱ 南アメリカ』のブラジル部分をもとに、現代における研究動向や読みやすさを考慮し再編集をおこなった一冊。
2022年、ブラジルは「独立200周年」という節目を大統領選挙とともにむかえる。日本とは長きにわたるつながりがあり、また多様性に富んだ国として学ぶところも多いブラジルの、「発見」から現代までの歩みをたどる。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
coolflat
16
ⅲ頁。ナポレオン戦争は、ポルトガルが本国を失い、王室が植民地ブラジルに移転して王国の再建をはかろうとしたという意味で、ポルトガルの統治構造の決定的な転機であり、ブラジル独立の出発点となった。51頁。輸出向け生産の増大には、より多くの労働力、つまり黒人奴隷が必要になる。そこでポルトガルは、アフリカのポルトガル植民地からブラジル以外への奴隷輸送を禁止したり、ポルトガル本国へ入国した黒人奴隷の解放を命じたり、1861年にはポルトガル本国での奴隷制を廃止した。いずれも黒人奴隷をブラジルに集中する方策の一環であった2023/02/13
SpiBadass
1
小説のようにスラスラ読めるとまではいかないけど、面白い。過去、ブラジルにはアフリカ的な政治機構を持った逃亡奴隷による王国があり、最後の王の命日は今現在のブラジルの祝日になっている、というのは、とても興味がそそられる話だ ブラジルって面白い。もともと多様な国だと思ってたけど、歴史はさらに多様や。Duolingoでブラジルポルトガル語はじめた。 2023/01/12