内容説明
スコットランド発、女三世代のミステリー。
エディンバラで100年続き、10年前からは探偵業も営んでいるスケルフ葬儀社。当主ジムが亡くなり火葬した直後、70歳の妻ドロシーはジムのある秘密を知ってしまい愕然。45歳、バツイチの娘ジェニーは解雇通告を受け、中年の危機も相まってメンブレ状態。20歳の孫娘、大学生のハナはフラットメイトのメルが突然失踪し、衝撃を受ける。三世代の悩める女たちは、それぞれの「案件」を解決しようと様々な行動に出るが……。
傷つきながら現代を必死に生きる各世代の女の「リアル」に、苦笑したり、熱くなったり、ホロリとしたり。2020年マッキルヴァニー賞最終候補作、美しい街を舞台に繰り広げられるスコットランド発ブラックユーモア・ミステリー。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
星落秋風五丈原
44
「父を焼くには思ったより時間がかかった」思わずぎょっとする。大丈夫。犯罪ではない。仕事だ。まるでバーベキューみたいに人間を焼くシーンから始まり結構長い。ちなみに海外だからバーベキューみたいに焼いてよいわけではない。違法であるが遺族にそれができるのは、彼等自身が葬儀社であり故人が「形式的なことに飽き飽きしてた。式とか礼拝とかに」故だ。亡くなったのはエディンバラで創業。100年続き、10年前からはなぜか探偵業も始めたスケルフ葬儀社社長ジム。彼を見送るのは妻ドロシー、バツイチの娘ジェニー、孫娘で大学生のハナ。 2023/05/09
み
24
読み終えて、タイトルに納得。ダークマターなお話しでした。かなりヤな読後です。でも、女子三代の皆さまは嫌いじゃないので、続編が翻訳されたら手にしそうです^ ^2023/06/16
kyoko
14
設定としては主人公たちが女性であること、性的少数者を含むことはもうデフォルトになってきたなと思うけど、葬儀社が舞台であり、その描写がすごくてそういう部分はお初だった。PCに詳しい若者が出てきて一挙解決するなんてことはなく、祖母・母・娘の女三代がみんなそれぞれとにかく無謀ともいえる体当たり捜査をし、シニカルな会話を交わす、表題の通りブラックユーモアミステリーだった。おもしろかった。スコットランド発。2023/05/11
KUMYAM@ミステリーとSF推し
13
3人それぞれの探偵作法というかそのやり方に感心したり眉を顰めたりしながらもうまいこと乗せられて走りきった。親子ってそもそも絆があって当たり前みたいに扱われることも多かったり、逆に断絶からの連帯を美化されたりするのはあまり好みではないけど、この3人は程よい感じ。2023/08/10
スパイク
11
葬儀社を営む当主ジムが亡くなった事から、妻のドロシーは見知らぬ不明な送金を知る事となり真相を調べ出す決意をする。娘のジェニーは職を失った為に家に出戻り、葬儀社と兼業であった探偵業に手を出し、ジェニーの娘で大学生のハナは失踪した親友を探す事に。3つの事件が入り乱れながらも読みやすい文体で(翻訳者さんの力量か?)最後まで予想できない展開で読ませてしまいシリーズに俄然興味が出ました。ただ昨今の風潮かフェミニズムを押し出す描写が多い気がするのは僕だけなのだろうか?2024/06/12
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