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内容説明
【改革のベースとなる理論と戦略を日本企業目線で解説】
ジョブ型雇用、人的資本経営、テレワークなど日本企業の人事担当者は様々な課題に取り組んでいるが、その意義や取り組み方について必ずしも十分な理解が行き渡っているとはいえない。それは、議論を行うための共通の土台であるフレームワークに大きな隔たりがあるからだ。人事の経済学は、雇用・人事システムがどのように機能しているのか、その基本的なメカニズム、その背後にある理論を知るために企業の人事担当者が理解しておくべきフレームワークだ。本書は、人事の経済学と雇用システムを解説し、雇用・人事システム変革の際にベースとして考慮すべき戦略を明らかにする実務家必読の書。
目次
序章 なぜ、いま、「人事の経済学」なのか
第1章 ジョブ型雇用とはいったい何か――氾濫する誤解を解きほぐす
第2章 日本の雇用システム――欧米システムとの本質的な違い
第3章 「ジョブ型イコール成果主義」ではない――賃金決定の経済学
第4章 企業組織の情報システム――「対面主義」の経済学
第5章 ポストコロナ・AI時代にふさわしい企業組織・人材・働き方の「見取り図」
第6章 ジョブ型雇用への移行戦略――シニアから始めよ
第7章 ポストコロナに向けたテレワーク戦略――「テレワーク」の経済学
第8章 ゼロサム・ゲームからウィンウィンの関係へ――企業と従業員関係の大変革
終章 人事の経済学の「レンズ」でみた「ミライのカタチ」
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
koji
18
結構長く企業人事に携わっていましたが、離れている間に「ジョブ型雇用」が流行っていました。定義はまちまちのようですが、著者によれば「職務、勤務地、労働時間のいずれかが限定された正社員」(広義)とされ、メンバーシップ型(所謂、無限定)正社員と対比しています。著者は、政府委員として普及の促進に取組んでおり、本書は経済学的見地から理論的に分析した書になっていて理解が進みました。私には、自分達が10年前に「働き方改革」として少しずつ実践していたことが、コロナ禍を経て、精緻に体系化されてきたように見えました。良書です2024/03/12
harmony1116
3
ジョブ型雇用について、論理的に考察するのに役立ちました。著者の新聞等でのコメントもいつも役に立ちます。2023/06/01
南チョ
1
広義のジョブ型雇用を中心に、日本企業の人事について論じた著作。著者は、勤務地・職務・労働時間のいずれも限定されていないのが日本型の無限定正社員で、いずれかでも限定されていれば広義のジョブ型正社員だと定義している。こうした定義は、雇用について考える際の枠組みとしては有用だと思った。欲を言えば、「勤務地や職務の限定」というときに、どこまでの限定を想定しているのか明示してほしかった。都道府県レベルなのか市町村レベルなのかオフィスレベルなのか…。テレワークにやたら肩入れしているのもよくわからなかった。2023/08/08