新潮文庫<br> オルタネート(新潮文庫)

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新潮文庫
オルタネート(新潮文庫)

  • 著者名:加藤シゲアキ【著】
  • 価格 ¥990(本体¥900)
  • 新潮社(2023/06発売)
  • GW前半スタート!Kinoppy 電子書籍・電子洋書 全点ポイント30倍キャンペーン(~4/29)
  • ポイント 270pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784101040233

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内容説明

高校生限定のSNSアプリ「オルタネート」が必須の現代。料理コンテストでの失敗に悩む調理部部長の蓉(いるる)は、再びの挑戦を決断。高校を辞め居場所を探す尚志(なおし)は、音楽家らのシェアハウスに潜り込む。オルタネートを信奉する凪津(なづ)は、アプリが導く運命の相手を探す。そして文化祭の初日、三人それぞれに起こる奇跡――。10代の過酷さと煌めきを鮮やかに切り取る、青春小説の新たなマスターピース。(解説・重松清)

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

こーた

199
料理、音楽、SNS。三者それぞれの軸を巡る物語は、絶妙に絡んだり絡まなかったりして巧い。タイトルにもなってる高校生限定SNSは、中心というよりは背景として存在する。既に当たり前のツールとしてそれの在る生活は、小説世界に確たる現実感をもたらす。運命、遺伝子、親ガチャ。時代時代によって様々に言われても、その世代特有の生きづらさは、いつの世も共通なのかもしれない。それらは変えていくことができるし、自分の人生は自らの手で切り拓いてゆくことができる。そんな著者の、若い世代へ向けたエール、力強いメッセージを感じた。2023/07/15

びわこっこ

86
新潮文庫の100冊に挑戦!その記念すべき1冊目は、加藤シゲアキ著『オルタネート』mewsのメンバーであり、直木賞・本屋大賞にノミネートされ話題になっていた頃から、読んでみたい感はあったが、若者の話にはついていけないと思って読まずに来た。新潮文庫の2023の新しい作品と知って、一番目に読むことにした。「オルタネート」とは、高校生のSNSであり、マッチングアプリだ。主人公、新美容と、伴凪津、楤丘尚志とオルタネートで繋がる人々との青春群像だ!若者の話についていけないと思っていたが間違いであった。2023/07/03

ジュン

69
SNS が開発され、人間関係って凄く変わった面が多い。先日、たまたま高校生と話していたら、大人が考えるよりもSNS で縛りつけられていて不自由だし、重い。この小説に出て来たのは、現代より一歩先の未来のアプリ。遺伝子レベルで相性を調べる機能も使う事ができる高校生限定のマッチングアプリの話しだ。それを使いたくないと頑なに拒む人、まるで神が降臨したかの様に信じ頼りきる人、使いたくても使うことができない人。それぞれがどの様に成長して行くかが面白かった。特に使わない派の蓉の料理対決は逸る気持ちを抑えながら読んだ。2023/11/21

syaori

64
『オルタネート』とは高校生限定のSNSの名称で、その閉鎖性が高生時代の学校と家庭が社会だった頃を象徴するよう。物語はそんな中で若者たちが、医者になるためにギターを諦めるといったように、家庭や人間関係などに悩みながら何かを捨て、何かを選びすることで自分自身を「育てて」ゆく姿を追ってゆきます。全体に詰め込んだ印象で、特に尚志のパートはもっと整理できたようにも思うのですが、自身の体験から物語に昇華されたと思われるものが真摯に綴られていて、物語の登場人物たちのように作者も美しい花を咲かせるような予感がしました。2024/01/30

セシルの夕陽

64
感動してウルッと🥹 文学賞はジャ○ーズに忖度しないだろうと、文庫化を機に手に取った。『オルタネート』とは近未来アプリの名。高校生限定のSNSで、本名・生徒手帳の登録も義務化。退学や卒業同時に退会する仕組み。マッチングを目的として利用している子も多い。オルタネートを敢えてやらない子・崇拝者・やりたくても出来なくなった子と三者視点で描かれて、オルタネートに翻弄されている。ン10年前に通ってきた時代が、甘く切なく、懐かしく胸に甦る。作者を色眼鏡で見てはいけなかった、みずみずしく素晴らしい✨ 解説:重松清氏! 2023/07/10

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