内容説明
ある日、僕は認知症と診断された。
まだ、39歳だった――。
実話をもとに描く、夫婦の9年間の軌跡。
僕は39歳で若年性アルツハイマー型認知と診断された。
車の営業として働き盛りだった僕はその事実を受け入れられない。
だが、ある日、顧客の顔を忘れ、会議を忘れ、とうとう自宅への帰り道も忘れてしまった。
いつか大切な家族のことも忘れてしまうのだろうか。
「人生、もう終わり」。
そう思っていたが……。
実在の人物をモデルにした感動の物語。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
やっさん
101
★★★☆ 若年性認知症に限ったことではなく、いかなる悩みも病気も障害も、本人とその周囲がどれだけポジティブに向き合おうとするかがその後を分ける。家族や友人の温かい言葉かけを見て、泣きそうになった。2023/09/19
machi☺︎︎゛
96
39歳の若さで若年性アルツハイマー型認知症と診断された只野晃一。仕事も車の営業で働き盛りだしまだ子供も小さい。妻と一緒に途方に暮れる。段々と忘れる事が増えとうとう自宅へ帰れなくなった。1度はもう人生終わりと思っていたがそこからの這い上がり方がすごかった。今まで当たり前にできていた事が急に出来なくなる。こんなに怖い事ってないと思う。好きで病気になっている訳ではないのに世間に対して罪悪感をもってしまう。実際の話をもとに書かれた感動作。2024/05/21
Willie the Wildcat
68
感情の爆発から、症状直面を経た『認知症本人ミーティング』。行き場のない感情のもつれを、解きほぐす光。”工夫”がカギ。本人はもちろん、周囲が物心両面で変わる過程がポイント。勤務先社長が主人公に語りかける件は、中でもぐっとくる。真摯な気持ちが滲む。周囲の先入観と思いが、本人の心情と反比例。程度と状況が違えど、痴呆症を患った亡き母が嫌でも頭に浮かんだ。あの時、こうすればああすれば?う~ん、言わんとすることは分かるのですが、当時を振り返ると、そんな心の余裕はなかった。未だに心が、未整理という感じかな。2024/02/13
ちえ
38
39才で若年性アルツハイマー診断を受けた丹野智文さんの話が映画化されその原作本。去年隣の市で上映された映画は予定が合わず観られず、気になっていたところ図書館でこの本を見つけた。仕事柄、丹野さん含め認知症当事者の講演は何度か聞いているが、この本読了して気がついたのは自分の中で「若年性認知症」と高齢になって認知症発症する人達を無意識に分けて考えていた事。勿論若年の発症は経済的問題が大きい等はある。でも根本は「認知症=何も出来なくなる」という社会の意識を変える必要なんだ。今、少しずつ変わっているけど。2024/03/31
それいゆ
28
他人事ではないのであっというまに読了しました。映画が6月30日に公開されるのですね。キャストは貫地谷しおり、和田正人。イメージどおりです。2023/05/19
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