中公文庫<br> 完璧な病室

個数:1
紙書籍版価格
¥792
  • 電子書籍
  • Reader

中公文庫
完璧な病室

  • 著者名:小川洋子【著】
  • 価格 ¥792(本体¥720)
  • 中央公論新社(2023/03発売)
  • ポイント 7pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784122073197

ファイル: /

内容説明

弟はあの病室のあのベッドの上で、完璧に優しかった――

病に冒された弟と姉との時間を描く表題作、海燕新人文学賞受賞のデビュー作「揚羽蝶が壊れる時」、
第二作品集収録の「冷めない紅茶」「ダイヴィング・プール」。
揺らぐことのない美をたたえ、みずみずしい輝きを放つ秀作群。

作家小川洋子の出現を告げる最初期の四篇に、著者あとがきを新たに加え、カバーデザインをリニューアルした新装版。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

ペグ

68
これは!濃密な、あまりにも濃密な作品集。洋子さんの初期作品がこんなに有機的で、官能的だったとは!2023/05/18

優希

49
静かな調べを奏でているような短編集だと思いました。冷ややかな空気感が瑞々しさをも感じさせます。古傷の片鱗に触れているようでも心地良い不思議さがありました。2024/01/07

おっしー

46
デビュー作を含む4編の短編集。どことなく「死」の雰囲気を漂わせながらも、パキッとしてる感じがあった。変にダウナーな感じにならずに、人の生死を抱えながら共に生きていくみたいな。「冷めない紅茶」がかなり良かった。何か特別な背景とか境遇があるわけではないんだけど、だからこそ持たざる者の屈折した心の動きが伝わってきた。主人公が同級生夫婦に覚えていた憧れの純度が高いこと。ガツンと特別なを見せつけられたわけじゃない。だけど、普段から満ちた生活を送ってるんだろうなって想像できる。この夫婦の描き方が淑やかで好きだった。2023/06/10

あんこ

33
再読。こちらも新装版が出ていた上に、新たにあとがきも加わっているということで購入しました。久しぶりにこの短編集を読みましたが、四編共に食事の描写が印象的だったと思い出しました。生きることと密接に結びつく食事を、冷ややかな視線で傍観する人物達はもう既にあちら側にいるのかもしれない。内に残酷さを秘める少女の話『ダイヴィング・プール』がやはり好きだと思った。あとがきを読んで久しぶりに内田百閒を読みたくなりました。2024/07/02

メリー

30
完璧な病室、他短編 主人公の心模様、何とも複雑で読み進めるのがもどかしい。どの短編も、私小説を読んでいる様な気がして、心情は理解し難い。2023/03/27

外部のウェブサイトに移動します

よろしければ下記URLをクリックしてください。

https://bookmeter.com/books/20620335
  • ご注意事項

最近チェックした商品