内容説明
「リベラルアーツは、古典を通じて自由な態度で認識能力をきたえ、未知の課題を発見し、学際的な分析を深めたうえで、より良い世界のために行動することを目指します。このような考え方に基づき、本書は古今東西の古典を幅広く紹介しながら、「法」を切り口にしつつ、人間の目指すべき自由とは何かを探求していきます。
古典は過去に書かれたものですが、リベラルアーツにおける古典の探究は、いまだ答えが出ていない最先端の現代的課題に取り組むことにつながっています。このことを意識しつつ、本書は哲学、政治、歴史といった伝統的な学問分野から 始まり、ジェンダー・セクシュアリティ、メディア・コミュニケーションといった現代的な課題に展開していきます。」(「はじめに」より)
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ヤギ郎
8
法学の入門書。法学や法的思考はあらゆる学問分野、社会事象と関わっていることがよくわかる一冊になっている。古典を参照しながら、法学と他分野の接点を探し出し、その作業の中で見えてくる現代的課題を描いている。法学と関連性の高い、哲学や政治学、宗教学、聖書から出発し、教育学や文学、メディア学にも繋げていく。一般向けの本ではないけれど、学問を深めるための手引きとなるような一冊である。文献の引用(抜粋)や参考文献が豊富。2022/04/27
Praesumptio cedit veritati
2
人文社会科学の様々な古典や文献を足ががりに、法学が扱う事象や法学的な考え方の背景、法学の特徴を描出する。法学が様々な学問領域の蓄積の上に成り立っていることを感じ取れる。また、法学以外の人文社会科学の諸領域への関心も喚起される。 文章は読みやすく、また近時の問題や研究にも触れられている上、引かれている文献の文章も端的に表現されかつ重要なところのように思われ、読んでいて飽きなかった。 法学の入門書として良書。2022/05/04
オランジーナ@
1
広く浅く2025/08/14
Go Extreme
1
リベラルアーツは何を目指すか 人間は自由な存在か─聖書と法 法に従うのは自由か─哲学と法 社会契約は自由にするか─政治と法 真実の物語とは何か─歴史と法 正しい戦争はあるか─平和と法 自由の基盤は何か─文学と法 真理は教えられるか─教育と法 自由は語りうるか─言語と法 自由の限界はどこにあるか─倫理と法 宗教は平和をもたらすか─宗教と法 自由市場は法規制すべきか─経済と法 自由意志は虚構か─心理と法 客観性とは何か─科学と法 性規範から自由になれるか─ジェンダーセクシュアリティと法 SNSを規制すべきか2022/05/12
令和の殉教者
0
国際基督教大学の講義(多分1年生向け)を書籍化したもの。法学・法哲学は寡聞にして知らないが、法学プロパー的な内容というより、法学以外の諸学問の成果を法学の視点から眺めたり、応用したりする章が多い。私にとっては知っている内容が多く、また法学についての一般的な知見を得たかったため肩すかしの感があるが、たとえば、これから法律を専門に学ぼうというとき、既存の理論にとらわれない複眼的な視点を得られていいのかもしれない。2022/09/12
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