内容説明
考え方を変えなければ、停滞は続く──。
人気解剖学者と『里山資本主義』の地域エコノミストが、ウクライナ戦争、コロナ禍が私たちにもたらすもの、必定といわれる南海トラフ後の日本の在り方を語る。
時代を生き抜くための異色対談。
目次
第1章 経済と政治の戦い
第2章 大地震に備える
第3章 循環再生で自足する地域
第4章 教育問題の奥へ
第5章 日本人の生き方
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
けんとまん1007
60
このお二人の視点・視座には、いつも、納得するものがある。生き物としての人間の有り様を考える。中長期の視点を持ちながら、短期的に実践と振り返りを行う。サブタイトルにもある「成長」の2文字に囚われる人の多いこと・・なのか、誤魔化しだとわかりつつ諦めているのか・・・。いまだに、なにかあると「成長戦略」と言ったり、ウェルビーイング、SDG'sも曖昧なまま使い、数値化しようとする。そもそものところへ立ち戻る視点を持つことだと思う。2023/07/24
tamami
54
経済成長は60代以上の人々にとってのノスタルジーではないか、と対談は始まり、政治と経済との関わり、お金の儲け方に対する違和感へと話は続く。2038年に大地震が来るという専門家の話を引きながら、田舎に住みダウンサイジングして循環再生できる地域作りを目指すべき、と提案する。全体として、我々が普段考えようとしない事柄について、さり気なく重要性を説いていく。資本はお金だけにあらず、どこかの国が攻めてくる確率より大地震が起こる確率の方が遥かに高い、アリとキリギリスの話の中で、アリを極めた日本人等々、身につまされる。2023/04/19
あちゃくん
43
いずれ来る危機に備えよ、そしてその後の復興への道筋をイメージしておけ、ということかなと理解しました。2023/04/19
ムーミン
27
今の世の中、日本人の生き方、考え方……信用できないことばかりが見えてしまう。でも、信じたい。きっと多くの人はまっとうな判断をもって生きている人たちなのだと。これからの世の中を作っていく若者のために、精一杯自分の力を使いたい。2025/02/21
だいとーさ
15
人の心は、社会の雰囲気などの影響を受けやすく、これは社会脳。サピエンス全史のハラリ氏は「人間は集団で虚構を共有する」と言う。自然的なのほ心よりも体。体は生物的で自然に則る。そんな中、みんなを良くするとを是として社会脳を構築してきてのが自民党。日本の生きづらさや、暗黙のルールはそういった所から出てきたかもしれない。そんな中、2038年までには南海トラフ、首都直下型地震が発生しそう。首都圏3,500万人分の食料は確保できない。地方にて循環型社会の構築が必要にならん。他方、大災害は日本を帰る機転にならん。2024/05/19