内容説明
再び東北を襲った災禍「アウターライズ」の被害者がわずか六名……? 東日本大震災に匹敵する大災害にどんな対策を講じたのか注目が集まる中で突如、東北県知事会が“独立宣言”を行った。それから三年、一切の情報が遮断された「東北国」に、ジャーナリストが招かれる。あの日、何が起きたのか。鎮魂の祈りを込めた、緊迫の長篇ミステリー。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
H!deking
87
という訳で、待ちに待った文庫化です。東日本大震災から10年後、再び震災に見舞われた東北が日本から独立して…的なお話。一章は群像劇っぽい雰囲気で始まるけど二章は東北国独立の裏側とか政治的な話ですね。こういう話って難しくなりがちだけどそこは利市先生の独特な言い回しでコミカルになっています。こんな国、あったら住みたいって思わせてくれますね。それこそ小説の醍醐味でしょうか。2023/04/11
lily
11
「自己責任っていう言葉はな、立場の強いもんが弱いもんに、上のもんが下のもんに自分の責任を擦り付けるときに使う言葉や!」表題は海洋プレートで起こる大規模な津波をもたらす地震を指す。東日本大震災の10年後にこの地震が起こるが犠牲者はたったの6名。この真相を探りに独立した東北国にジャーナリストが向かっていく。ユートピアのように描かれる東北国の是非はともかく、犠牲者の少なさの真相は考えさせられる。「襲来しないかもしれない津波への守りを、そこまで継続できるのかと仰いましたが、それはあの地獄を知らない人の言葉です。」2025/12/09
anri0912
2
東日本大震災後の東北で 2度目となる規模の大きい地震、津波が発生。 その後復興と共に「東北国」として独立国となる。 理想論だと言われればまぁそうに違いないのだけれど 夢や理想の未来を語れる国はシンプルに素敵だなと思った。 各々が「いま自分に何が出来るか」を考えながら それを実行に移し生活出来るっていいな。 2024/04/24
おやぶん
2
東日本大震災から10年。 新たな地震が東北で発生する。 迅速な自衛隊の行動により最小限の被害で済んだ東北は 日本からの独立を宣言する。 これは日本をつぶそうとする外国諸国の陰謀なのか。2023/07/18
Yuichi Saito
0
★★★2024/07/11




