赤泥棒

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赤泥棒

  • 著者名:献鹿狸太朗【著】
  • 価格 ¥1,881(本体¥1,710)
  • 講談社(2023/03発売)
  • ポイント 17pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784065310106

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内容説明

町田康さん推し!

言葉に幅があり、しかもそれが的確に使用されている。辛辣な個性とその周囲を無情に描いていてよい。
(文藝賞選評より)

現役慶応大学院生であり、漫画『踊るリスポーン』の著者・三ヶ嶋犬太朗が鮮烈の文芸デビュー!

「捨てられたものを拾うのは泥棒ではない」と嘯き、女装をして女子トイレに侵入し、捨てられた生理用ナプキンを盗む百枝菊人。女装がバレたら心の性別をたてに被害者ぶろうと思っていたところ、同じ学校の明石睦美に目撃される。彼女は百枝が自分と同じく、性別に違和感を抱いていると思い急速に接近してきた。無理解と偏見がマイノリティを利用し、共感と愛情が暴力を肯定する……。表題作「赤泥棒」に加え、文藝賞最終候補に選ばれた「青辛く笑えよ」、「普通」を唾棄する高校生が才能の塊と出会い自我を崩壊させる「寄食のダボハゼ」をおさめた短編集。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

くまちゃん

18
中編3話。どれも癖強すぎな主人公。とにかく「赤泥棒」に関しては生理的に受け付けない嫌悪感が来る。女性ならみんなそうかも。読んでいて辛かったのだが、なぜそういう癖になったのか進んで行くうちに納得というか理由は人それぞれなんだなあと。「青辛く笑えよ」は違った方向へ行ってしまってる感じだけどある意味かなり純なんだと思う。「寄食のダボハゼ」中二病ではないけどクラスに1人くらいはこういう子いたよなって。2025/08/26

hutaro

15
表題作ほか2編。狂気しか感じない。表題作とっぱじめから何この主人公…と気持ち悪さを覚えるが、読んでいると成程こいつは自分の定義で言えばその行為を「悪」としていないのだなと納得してしまった。レズビアンやゲイをファッション感覚で受け入れてしまう人間はどうにも薄っぺらいが、そんな薄っぺらさが、主人公と明石睦美(心が男の女子高生)にはない。特に明石睦美が強烈で、自分が自分の性を自覚しているだけでは済まなくて、性を証明しようとしてくる。それは驕慢ではと思うが、抑圧されている自分を解放する手段としては良いのかも。☆42023/06/25

恋愛爆弾

14
表題作と最後の一篇はとてもとてもつまらない。わりと面白いことをしている「青辛く笑えよ」も134ページから174ページくらいまではかなりつまらないのだが、しかし同作で書かれた、いくら血に塗れても言葉を失っても、清々しく爽やかな風を吹かせるかのような正義のかたちを、われわれはまだ諦めるわけにはいかないのである。2024/10/15

ミキ

11
2023-61:赤泥棒→倒錯してるなーって思った。青辛く笑えよ→1番好きだった。ぶっ飛んでるキャラを描けるのは才能だと思った。奇食のダボハゼ→痛々しいー。 全体を通して、地の文の視点が分かりにくかった。2023/10/13

たおちゃん

11
すごく好きな小説、舞城のほにゃららサラダくらい心に(痛い、というただ一点の意味で)ぶっ刺さる小説だった 何が好きって圧倒的な語彙力から繰り出される的確でかつ技巧を凝らした比喩、こんなふうに言葉を操ってみたい2023/04/05

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