人類を熱狂させた鳥たち - 食欲・収集欲・探究欲の1万2000年

個数:1
紙書籍版価格
¥3,520
  • 電子書籍
  • ポイントキャンペーン

人類を熱狂させた鳥たち - 食欲・収集欲・探究欲の1万2000年

  • 著者名:ティム・バークヘッド【著】/黒沢令子【訳】
  • 価格 ¥3,520(本体¥3,200)
  • 築地書館(2023/03発売)
  • 夏休みの締めくくり!Kinoppy 電子書籍・電子洋書 全点ポイント30倍キャンペーン(~8/24)
  • ポイント 960pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784806716471

ファイル: /

内容説明

人類の歴史が始まって以来、私たちの信仰、科学、芸術、資源の源として存在し続けている鳥類。精神と生命を支えてきたその生物を、人はどのように捉え、利用し、そして保護しようとしているのか。鷹狩りの歴史、ダ・ヴィンチが興味を引かれたキツツキの舌、鳥が部位ごとに持つとされた薬効、海鳥の利用と個体数減少など、1万年以上にわたる人間と鳥の関わりを、イギリスを代表する鳥類学者が語り尽くす。

目次

序文

第1章 新石器時代の鳥
鳥類学のゆりかご
動物壁画の考察

第2章 古代エジプトの鳥
大量のトキのミイラの意味
墓壁に描かれた鳥
古代エジプトで見られた鳥
鳥のミイラの役割

第3章 古代ギリシャ・ローマにおける科学の黎明
生まれる子どもは誰の子か?
アリストテレスの方法
自然誌家プリニウス
古代ローマ人の珍味好き
鳥を通して見る世界

第4章 男らしさの追求──鷹狩り
バイユー・タペストリー
鷹狩りとステータス
装飾写本と鳥
フリードリヒの『鷹狩りの書』
アリストテレスの復活
鷹狩りに対する逆風
動物に対する敬意

第5章 ルネサンスの思想
キツツキの驚異の舌
解剖学的研究の発展
オオハシの真実を求めて
「有害鳥獣」の指定と駆除
鳥の薬効

第6章 科学の新世界
ターナーの鳥の絵
新しい科学の手法──観察と分類
ドードーの真の姿
魅惑の新大陸
ケツァールの輝き
先住民の鳥利用
ステータスとしての羽
植民地化による知識の搾取
自然科学と宗教のはざまで

第7章 海鳥を食べる暮らし
海鳥の楽園フェロー諸島
フェロー島民による鳥猟
ウミガラスの卵の味
銃がもたらした悲劇
フルマカモメを食べる
人語を真似るワタリガラス
セント・キルダ群島の場合
生きるための殺生

第8章 ダーウィンと鳥類学
セルボーンの博物誌とダーウィン
博物誌の読者たち
鳥を飼う利点──鳥の生態と人の思惑
神と自然選択
反ダーウィン論
カッコウという存在の矛盾
ラファエル前派と進化論
ジョン・グールドのハチドリ愛

第9章 殺戮の時代
裕福な青年鳥類コレクター
剥製ブームの到来
世界の大物コレクター
殺生とその正当化
収集活動と絶滅
コレクターの悲哀
収集欲と問われるモラル
博物館の存在意義
収集欲の果てに

第10章 バードウォッチング──生きた鳥を見る
観察して推論する
バードウォッチングの発展と標識調査
アマチュア鳥類学者の誕生
鳥好きの分類
鳥類学に向く人とは
鳥を記録する喜び
鳥を追跡する技術

第11章 鳥類研究ブーム──行動、進化と生態学
ある鳥好き夫婦の功績
ドイツの鳥類研究
ティンバーゲンによる動物研究の4つの指標
自然選択が働くのは個か種か
行動生態学の躍進
鳥類学と「利己的な遺伝子」
カササギの配偶者防衛
鳥類理解の深まり

第12章 人類による大量絶滅
消費の末の絶滅
海鳥保護のいきさつ
ファッションと羽
鳥類保護の第一歩
ウミガラスと私
ウミガラス研究の魅力
気候変動から受ける影響
長期研究の意義

エピローグ
新時代への転換点
自然への共感
心のときめきと科学

謝辞
訳者あとがき

図版クレジット
参考文献
原註
索引

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

榊原 香織

57
面白いんですが、ページ数のわりに読むのに時間かかりました。 字数が多いのかな、翻訳物臭もかなり。 古代ギリシャ、アリストテレスは学術誌に発表する科学者、大プリニウスは科学分野のライター、て、言えてる。後者好きですが、カッコウについては随分間違ったこと言ってるなあ、自分で観察しなかったのかな2023/07/28

らびぞう

3
鳥は、私たちの身近にいる。私自身、小学生の頃から、十姉妹・文鳥・カナリア・セキセイインコを飼い、現在も、オスの白文鳥を1羽飼っている。だから、鳥には詳しいぜ!と思っていたら、あまりにも奥深かった。ナント!1万2000年にもわたる鳥類との関わりを、1冊の本にまとめてある。特に、口絵がたくさんあり、それだけを見るだけでも楽しいし驚く。しかし、私が1番驚いたのは、「ピェール・ブロンによる人間と鳥類骨格の比較図」だ。鳥がスッと二本足(当たり前だけど)で立つ姿は正しく「人」だ。それに喋るし、1番人間に近いのかも?2023/08/02

takao

2
ふむ2024/06/16

Go Extreme

2
基準推移:以前の世代に見えていた自然環境を現在の世代が理解できない ビクトリア時代:剥製に対する熱狂+科学に対する人気→鳥類学的知識としての剥製蓄積 20世紀:バードウォッチングと野外研究 現代:新しい追跡技術→新規な科学的発見・同時性 鳥や自然を愛する気持ちの源を突き止めたい 世界は野生の内にこそ保たれている ニュー・ネイチャー・ライティング:客観的・主観的な反応を融合 冷静的→同情的→情動的共感 不思議に思う:科学と共感を1つに 1934年・富士山の裾野での鳥巣見学の会=日本でのバードウォッチング2023/05/07

コウみん

1
鳥類学関連の本。人類はいつから「鳥」という存在に興味を持ち始めたのか。 ダーウィンの「種の起源」などの動物学者の話も引用している。2025/01/11

外部のウェブサイトに移動します

よろしければ下記URLをクリックしてください。

https://bookmeter.com/books/20536754
  • ご注意事項

最近チェックした商品