内容説明
室温50度、二酸化炭素600倍。50時間におよぶ駆逐艦との想像を絶する戦いを描く日本潜水艦戦記の傑作。捷号作戦で米空母を雷撃した伊56潜の艦内を生き生きと描き、潜水艦乗員の汗と涙の滴りを見つめる感動のノンフィクション。〈印象/幸田文・解説/早坂隆〉
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
nori
7
I suppose that real work in submarines might be more than tough but author seemed voluntarily avoid such scenes. Because there were too less psychological concerns which seemed one of the most important mission. What a terrible world!2024/11/27
にこ
5
ノンフィクション。 主人公は潜水艦に初めて乗り込む軍医中尉。 50時間に及ぶ駆逐艦との死闘、回天を搭載しての出撃が淡々と。最後は艦長や多くの仲間が転勤に動揺するも、結局自らも転勤となり、さらりと終る。解説でこの艦がこの後すぐに撃沈されているとの事。2023/09/09
好古
1
【感想】映画Uボートを彷彿とさせる、狭く、不潔で文字通り息のつまるような艦内で敵の駆逐艦や哨戒機の攻撃からなんとか逃れようとする。文体は小説の様で読みやすい。ドキュメンタリーのような乾燥した感じよりも、登場人物たちの感情に入っていく度合いが高い。【備忘①】①生鮮食は出航3日で腐る。②味噌汁つきが朝食。③急速充電すると電池から亜硫酸の蒸気が発生する。④爆雷攻撃から逃れるには40時間以上潜航しなければならず艦内温度は35~45℃に達する。海水に近い区画が一番温度が低い。2025/07/23