メディアワークス文庫 嘘つきみーくんと壊れたまーちゃん 完全版 幸せの背景は不幸

著者名：入間人間【著者】

KADOKAWA（2023/03発売）

• ISBN：9784049147599

内容説明

「君を世界で一番×してる。……嘘だけど」

　クラスメイトの御園マユ。まず第一に、とてつもなく美人。他人を寄せつけない孤高の存在。そして、これが大事なんだけど……実は僕の恋人。
　――そう、表向きは。
　最近、小学生の誘拐事件が街を騒がせているらしい。
　僕はずっと不思議なんだ。マユ……いや、まーちゃん。

　君はなぜあの子たちを誘拐したんだろう。

　すべての読者を騙し、慟哭と衝撃の真実を突きつけるミステリーが、完全版で蘇る。

【本編の前日譚にあたる、書き下ろし掌編も収録】

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

[よっち]

最近、小学生の誘拐事件が街を騒がせている中、クラスメイトの聡明で美人で、主人公の恋人でもある御園マユが、誘拐犯だったことを知ってしまうミステリ。八年前の誘拐事件の影響で厭世的で嘘つきになってしまったみーくんと、どこか壊れてしまったまーちゃん。そのまーちゃんはなぜ小学生の浩太と杏子を誘拐してしまったのか。ひっそりと背景を探ってゆく中で、何が本当で嘘なのかいろいろ考えてしまう展開でしたけど、それでもまーちゃんもみーくんもお互いを大切に思っているのは間違いなくて、彼らがこれからどうなるのか続巻に期待しています。

2023/05/01

[香菜子（かなこ・Kanako）]

嘘つきみーくんと壊れたまーちゃん 完全版 幸せの背景は不幸。入間 人間先生の著書。幸せの背景は不幸って納得する。幸せの背景は不幸、不幸があるから幸せがあるのかな。嘘つきみーくんと壊れたまーちゃん、考えさせられる一冊。

2023/06/18

[サキイカスルメ]

読んだのが、かなり昔だったのでこの完全版を読んだ後に電撃文庫版の1巻も、もう一度見返しました。削られた部分や変更された部分が見えて面白かったです。完全版で追加された前日譚は良かったけど、電撃文庫版の削られた幕間も良いからどちらも読んで欲しいというジレンマ……。あの幕間でみーまーへの理解が深まると思うから、電撃文庫版を先に読むのをおすすめはするかな。物語自体の流れは変わってないです。重くて悲しくて救いようがない、周りから見たら不幸にしか見えない2人、それでも一緒にいれば幸せだってそこにある……あればいいな。

2023/03/26

[よいおいこらしょ]

あの有名なラノベが復刊して帰ってくるってありがたい限りだよなぁってことで購入。名作をこんな値段で帰るなんて安いものよ。舞城王太郎や西尾維新を思わせる軽快な文体と、巧緻なストーリー構成の2つが両立しているので読んでいて飽きが来なかった。ぼくはみーくんの愛は嘘ではない本物だと思うんだけどね

2023/04/14

[RITE]

8年前の誘拐事件と絡み合う、ふたつの事件。 その連続殺人と小学生の兄妹誘拐が明らかになっていくミステリー。 主人公はその誘拐事件の生き残りとされる男子高校生・みーくん。そして、事件の影響でみーくんだけに執着するようになった同学年の美少女・まーちゃん。 彼らのまわりで起こる、命懸けで衝撃的なエピソードと、その影響でつぎつぎ判明していく8年越しの真実。 途中で読みやめることができなくて、鳥肌を立てながら最後までページをめくった。

2023/08/22