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内容説明
道元の教えを弟子の懐奘禅師が記録した『正法眼蔵随聞記』を分かりやすく解説。
「ただひたすら坐る」「修行と証りは一つである」心の平安へ至る道の在り方を、道元の言葉から学ぶ。
第一章にて「仏道の手引き」として、『正法眼蔵随聞記』や道元の思想などの概観を説明し、第二章以降で具体的な道元の言葉を紹介する。「出世」「物欲」「我執」などに対し人はどのように向き合うべきか、悟りを開くにはどのような行いを積むべきか、道元の思想を引用し、現代にも通じる事例を用いながら読み解く。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ホシ
21
久々に道元禅師の本をば。私は数年前まで心身のバランスを崩していました。ある精神科医のようつべを見て回復したのですが、以来「素人が出来るのは心を整える事ではなく体を整える事」が私の信条になり、なぜ禅僧がああも規律正しい生活を送るのかも得心しました。道元禅師も「然れば道を得ることは、正しく身を以て得るなり」と直截的におっしゃっているのですね。また、「参学人、且半途始得、前途莫辭」の箴言。これは教育の世界に身を置く者として、いつも胸に留めておきたいと思いました。2023/05/04
可不可
2
道元の言葉を記録し、みずからの修行の心得とした弟子の懐奘。その記録が『正法眼蔵随聞記』である。そして、この記録をみずからの道しるべとしたのが、著者の角田泰隆氏だ。したがって、本書『道元と生きる』という本には、『正法眼蔵随聞記』の解説という側面と同時に、角田氏の心情の吐露が見られる。これを言い換えると、『正法眼蔵随聞記』の客観的な解説と、『正法眼蔵随聞記』を自分事として生きようとする角田氏の主観的な書だと言える。私は、興味深く読んだ。2024/03/17