内容説明
自身の経験にもとづく問題提起を行ってきた著者が、閉塞状況の日本に一石を投じるエッセイ。 1997年から2000年に毎日新聞、産経新聞などに掲載したものをまとめて単行本化した書籍の改装版。 生の出発点を見失っていないか 受けるより与える方が幸いである 人間は一筋縄ではいかない 人間の不純な哀しさ、優しさ、香しさ 人間が人間になるために 人生の美学に殉じるために など
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
アキ
111
今年92歳になる著者のエッセイ。本書は2001年に出版されたものの修正版。著者は一言で言うと、気概のある人ということになるだろう。「私の生涯で特筆すべき幸福は、世間の常識と安全を棄てて、命の危険があるかもしれない世界で自分を生かしてきた人たちに、たくさん会えたことだった。」世界は今も争いが絶えず、その日の食べものさえ手に入らない多くの人々がいることを想像することもできなくなった国で、著者のエッセイは折に触れて読み返しておく必要があると思う。背筋がピンと伸ばされる感じ。自分の中の美に「酔狂」に殉じられる人。2023/10/18
パフちゃん@かのん変更
24
1931年生まれ。高齢なのに、ものすごく正直で頭のいい人。口先だけのきれいごとを言わない。「知・徳・体」と言うが、大事なのは得→体→知の順だ。真善美は死語になった。人間の弱い心は一度嫌いになると、簡単には好きにならない。人間は平等というのは噓だった。曽野綾子さんは大好きだけど、私には正直難しすぎる本だった。2023/05/12
y.kakizoe
9
今は、いいことはしなくても悪いこととその周辺に関わらない人が「いい人」と判断される。つまり 悪いことをしない人の中に、いいこともほとんどしない人がたくさんいるのだ。これは積極的悪ではないが消極的悪だ。影を描かずに光は描けない。確かにー! 昔は人生で失敗すると親たちは「お前がばかだったんだよ」言ったが今は「政府の責任よ」と言う。 先日かった果物の梨が不味かった。夫が店に文句を言うと言ってたっけ。夫の言動に違和感があったのはこういうことだ笑2025/09/13
雫
3
おもしろかったです。砂漠の冷酷と慈悲が心に異様に刺さった。2023/04/24
T
0
聞いてて、ちょっとイライラすることが多い。2025/09/12




