内容説明
累計51万部突破のベストセラー日記シリーズ最新刊!
「大原先生、もっと叱ってください」
パート保育士の並田さんが私だけに聞こえるようにつぶやいた。
「叱ってください」が業務指示なのか、怠慢を責める叱責なのか、私には見
当がつかず、「ええ」とあいまいにうなずいた。(本文より)
お散歩、お昼寝、おむつ替え…
ぜんぜん人手が足りません
現役の派遣保育士が目撃した、保育園の内実、
保育士たちの力関係、保護者には言えない話。
保育業界のオモテとウラ、その笑いと悲哀の記録。
●目次より
どこの園でも人手不足/どうしても好きになれない子/
正規vs非正規、園内ヒエラルキー/お昼寝タイム、賛否両論/
派遣保育士・時給1800円/叱る保育士、叱れない保育士/
重労働の「クラスだより」/給食の残飯問題を考える/鼻ほじり競争 … etc.
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
kinkin
122
保育士さんも大変な世界だなあ。保育園とは普段は関わりがないけれど、うちの近くに保育園の駐車場があって朝早くから車が止まっているのを多く見かける。人手不足で忙しいのかと思うが、一方では子供が減ってきているというアンバランス。いまどきの子供は生意気と聞くけど実際本に書かれているようなことがあると聞いたことがある。そしてなによりモンスター・ペアレンツが厄介みたいだ。先般長く入院して感じたのは看護師さんと保育士さんの共通点が多いこと。そして新人看護師や看護実習生への態度。忙しいだろうけど見ていて怖かった。2023/09/01
きみたけ
105
ここしばらくハマっている三五館シンシャの「○○日記」シリーズから、23年4月発刊のわりと新しい本。これまでの本は、著者のあまりに辛い境遇にやるせなさを感じて読了してましたが、今回の内容は芯をしっかり持った方で良かったです。著者は、40歳を過ぎて一念発起し保育士資格を取得した派遣保育士の大原綾希子さん。保育士の多忙すぎる日々や保護者には言えない話など、保育業界のオモテとウラ、笑いと悲哀が綴られた一冊。子ども好きと言えども、どうしても好きになれない子っていますよね〜、保育士さんも大変です。2024/10/22
ma-bo
95
人気のお仕事日記。巻末の過去のシリーズ紹介の上部に「汗と涙のドキュメント日記シリーズ」と書いてあった。既刊分は殆ど読んでます。40歳を過ぎてから保育士資格を取得。派遣保育士として様々な保育園に勤務された方が作者。ご自身が子育てをひと通り経験した上で資格を取り、十数か所の認可保育園で勤務してきたからこそわかる現場のあれこれを描かれている。大変さ、子供達への向き合い方の難しさがよく分かる内容であったし、あとがきに子ども達といると私の人生はより深くより豊かになるという言葉があった。でもちょっとだけ感情を動かさ↓2024/01/16
ノンケ女医長
72
他職種の実務を知ることは、社会を学ぶこと。このシリーズは本当に大好きで、愛読している。私には絶対、足を踏み入れる資格のない保育の現場を、ありのままに伝えてくれる作品。学校とは違って任期性ではないので、職員入れ替わりの多さ故の誤解と衝突がすさまじい。熱意があり、忌憚のない意見を上司に向けつつ、真っすぐに保育を担う著者の姿に頭が上がらない。保護者からの苦情を敢えて控えたであろう作風に、なんだか好感も抱いてしまった。園児たちと保育士の微笑ましいやりとりも読むことができて、ほっこりした。かなり充実した仕上がり。2023/03/28
nonpono
65
三五舘シンシャ実録シリーズ3冊目。ディズニーランド、ホームヘルパー、今回は保育士。保育園は行ったことがないが、コロナ禍のさなか、同級生の友人2人が独学で資格を取得した。著者も社会経験があり、40代で国家試験に合格、派遣保育士になる。わたしには子供はいないが、お子さん相手も大変ですね。いろんな性格の子供がいるし、モンスターペアレントも出現。そして、どんな職場にもつきまとう人間関係。三つ子の魂百までと言いますがやはり子供の人格形成において大事な時期ですもんね。悪戦苦闘しながら常に子供ファーストな著者に好感。2025/08/11