内容説明
【第一人者の手による、もっとも信頼できる教科書[完訳]】
本書は、法と経済学に関する詳細な教科書であり、取り上げられている法分野は、所有権その他の物権法(知的財産権法を含む)、事故法(過失による不法行為に関する法)、契約法、訴訟法および刑事法といった広範な領域に及ぶ。また、本書の最後のパートでは、法と経済学の規範的な基礎となっている厚生経済学について解説しているほか、伝統的な法学において重要視されている道徳あるいは公正の観念についても、興味深い洞察が展開されている。
本書の目的は、法学や経済学の専門知識を持たない者にも、法と経済学の内容を分かりやすく伝えるところにある。そのため、微細な法理論に立ち入ることもないし、高度な数学を用いた分析も(脚注を除けば)登場しない。したがって、本書の内容は、法律の専門家あるいは経済学者だけでなく、法制度や経済学に関心をもつ一般の読者にもお勧めできるものである。また、法制度が個人の行動、ひいては社会全体にどういう影響を及ぼすかをシステマティックに分析する法と経済学の手法は、本書で扱っている基本的な法制度の分析だけでなく、あらゆる政策判断に応用できるものである。その意味で、本書は、立法や政策の立案に携わる人々にも、ぜひ手にとって頂きたい。(「訳者まえがき」より抜粋)
【日本語版の特色】
●訳注で日本法の内容およびアメリカ法との異同を説明。
●重要語句は、かっこ内で原語を明示し、索引にも掲げた。
●原著の膨大な引用文献をすべて掲げた。
●理解を容易にするため一部で図表を加えた。
●巻末に「数学の補足」を置き、本書に関連する数学の説明を付け加えた。
目次
第1章 イントロダクション
第I編 所有権法
第2章 所有権の定義、存在意義およびその成立
第3章 所有権の分割
第4章 財産の取得と移転
第5章 財産の利用における対立と協調:外部性の問題
第6章 公共の財産
第7章 知的財産権
第II編 事故法
第8章 責任と抑止:基礎理論
第9章 責任と抑止:企業の場合
第10章 抑止の分析の展開
第11章 責任、リスクの負担、保険
第12章 責任制度と運営費用
第III編 契約法
第13章 契約概観
第14章 契約の締結
第15章 製造物供給契約
第16章 その他の種類の契約
第IV編 訴訟および手続法
第17章 訴訟についての基礎理論
第18章 基礎理論の拡張
第19章 手続法の諸問題
第V編 公的機関による法のエンフォースメントおよび刑法
第20章 金銭的サンクションによる抑止
第21章 非金銭的サンクションによる抑止
第22章 抑止の理論の拡張
第23章 無力化、更生、応報
第24章 刑法
第VI編 法の一般構造
第25章 法の一般構造とその最適性
第VII編 厚生経済学・道徳・法
第26章 厚生経済学と道徳
第27章 法の分析への示唆
第28章 所得分配の衡平と法
第29章 結語
数学の補足
参考文献
感想・レビュー
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