内容説明
近年、「藝大本」が複数出版され、読者に関心を持たれた。でもどちらかというと、美術学部の実態が描写されがちであった。本書では、大学入学から教員定年まで40数年にわたり藝大音楽学部に関わってきた著者により、音楽学部の生態が詳らかに明かされる。ミューズに愛された人びとの才能と情動が炸裂する学び舎。愛と理不尽が錯綜する師弟関係と人間模様をリアルに描く、自伝的物語作品の誕生。(発行:夕日書房 発売:光文社)
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
みさと
1
作曲、演奏、指揮、企画、TV出演、絵、文章など多彩な活動を繰り広げる青島広志の、藝大愛あふれるフィクションとノンフィクションが交錯する捨て身の自伝。人物が特定されているのに作中ではBと自称する。少女マンガを描いていた少年は、東京藝大の作曲科に進む。以来、藝大で講師をしながら、やって来た仕事は何でもするうちにすっかり名が売れるようになる。しかし、藝大ではお茶くみを進んでやり、小さくなりながら次々と降りかかる災厄を何とか避けながらの生活。その藝大で出会った個性的な人々との遣り取りを、斜め下から見た文章で綴る。2024/04/09
比丘尼坂
0
読みにくい箇所もあるが、面白かった。2023/06/15