内容説明
第二次世界大戦下のロンドン。錠前師のおじを手伝うエリーは、生活のために裏の仕事として金庫破りをしている。だがある日、その現場を陸軍のラムゼイ少佐に押さえられてしまう。少佐は諜報作戦上の重要な文書を回収し別のものと入れ替えるため、投獄されたくなければ、ある屋敷の金庫を解錠しろと命令する。エリーが少佐と屋敷に侵入すると、金庫のそばには他殺体があり、文書が消えていた。エリーは少佐に協力して、殺人を犯し文書を持ち去った容疑者を探ることに。凄腕の女性金庫破りと堅物の青年将校、正反対のふたりの波瀾万丈な活躍譚!/解説=上條ひろみ
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
ナミのママ
74
金庫破り、死体、スパイと物騒なはずなのに楽しいコージーミステリ。第二次世界大戦下のロンドンの様子ってこんなだったのか。忍び込んだ先で捕まり、スパイ活動に加担する事を選択せざるを得なかったエリー。登場人物に美男美女が多すぎる気もしたけど…。主人公エリーのキャラクターに好感がもて、ロマンス要素たっぷりだが、それも含めて楽しめた。2023/05/10
nemuro
66
初遭遇の作家。粋なタイトルと長崎訓子氏によるカバーイラストに惹かれ、本年4月、「コーチャンフォー旭川店」での購入。帯には「凄腕の女性金庫破り×堅物の青年少佐。第二次世界大戦下のロンドン。異色コンビがスパイ活動と殺人事件の謎解きに奔走!」。何事にもスロースターターな私でもあって苦戦な序盤。それでも徐々に、ドラマ『ルパンの娘』(主演・深田恭子/原作・横関大)とか、ギャビン・ライアルの『深夜プラス1』『もっとも危険なゲーム』などの雰囲気も(勝手に)感じながら読書スピードを加速。いざ、『金庫破りとスパイの鍵』へ。2025/12/14
猿吉君
66
自分では気が付かない超美人で盗賊な主人公が逆ハーレム状況で右往左往するという完全なコージーミステリ、そちらが好きな方でしたらという印象です。①謎は徐々に明らかになる系なので推理の要素は薄いです。②ガッチリ体系長身のイケメン少佐、優しい幼馴染、力自慢の従妹、お腹いっぱいです。③育ててくれたおじさんと家政婦さんが一番好きになりました。点数70/100→金庫破りが殺人事件捜査というプロットは面白いのですが、主人公エリーがもやもやしているのがずっと続くのでストレスに感じました。恋愛要素満載方面が好きならありかな。2023/09/25
さつき
59
第二次大戦下のロンドンで錠前師のおじの仕事を手伝うエリー。おじは正規の仕事のほかに金庫破りもしているのでエリーも盗みに加担していた。ある日、とある屋敷に忍び込み金庫破りをしたところ捕まってしまう。相手はどうやら軍人で刑務所に入りたくなければ軍に協力をするように脅迫される。最初は仕方なく、仕事の内容が分かってくると愛国心ゆえに熱心に取り組むエリー。彼女の上司となったラムゼイ少佐と幼馴染のフェリックスとの間で気持ちが揺れるドキドキな展開もあり、楽しく読みました。続編も気になります。2025/10/03
しゃお
35
第二次世界大戦下のロンドン、凄腕の金庫破りのエリーと堅物ながら有能なラムゼイ少佐のコンビによるハラハラドキドキのスパイサスペンス。どんな状況下でも冷静であろうとするエリーが格好良くもあり、彼女を突き動かす正義感(泥棒だけど)に応援したくなること間違いなし!ラムゼイ少佐の他、幼馴染のフェリックスとの三角関係も目が離せません。エリーの視点で描かれるけど、男性陣の視点でも見たくなるけど、それだとロマンス風味強すぎになるかなw 思いがけない展開も待っていて軽快なミステリとしても楽しかったです。続編、待ってます!2023/05/07




