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内容説明
昨今のお金に対する異常な関心の高さを見ていると、「お金に支配されている」人が多いように思える。しかし「お金は支配してこそ役に立つ」、決して振り回されてはならないのだ。ではどうすればよいのか。本書では、お金を増やすことに偏った風潮に対し、誤った認識、過剰な不安を払拭するとともに、お金の本質を深く掘り下げ、人生を豊かに生きるための具体的な「お金の使い方」の考えを提示。日本人のお金観に一石を投じる。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ねこ
135
人生で死ぬ時が1番財産を多く持っている人が日本人にはとても多い…なんとも残念な話です。だったら90歳までに使い切ってしまおう。というのが本書の主旨です。まぁ私は100歳まで元気に生きるつもりなのでもう少し余力を残す考えです。お金は人との繋がりに使おう。本のために使おう。旅に出て色々体験して思い出を作ろう。寄付をしよう。そして自分の好きな事を仕事にして楽しもう。全くもってその通りだと感じました。著者は2024年1月1日71歳で亡くなりました。ダンディで素敵な大江英樹さんのご冥福をお祈りします。2024/04/16
T2y@
48
資産・貯蓄の上手な切り崩し具体論を期待したのだが、「DIE with ZERO」の話だった。。 が、労働で稼ぐ事に重きを置く一方で、投資も寄付もして来なかった日本人は〝人のためにお金を使う〟事が疎かになって居ないか?と。この視点には唸らされる。惜しくも90歳を全うする事なく、最近逝去された筆者の遺言の様に読んだ。2024/02/21
さくらっこ
46
著者が勧めるお金の使い方は、①好きなことする ②思い出作り ③人の為に使う ④無駄を楽しむとのこと。意外に①をすぐに思いつく人は少ないらしい。それは長年の習慣で受動的なサラリーマン脳になってしまっているというのが興味深かった。だが、50歳過ぎたらもはや出世の見込みもないのだから、自分のやりたことを第一に考えろとのこと。そして昨今流行りの老後資金の心配は不要と主張する。でもそれは著者が高給取りの証券マンだったからでしょと突っ込みたくなったが…健康や信用や時間などお金よりも大切なことがあるのは確かに実感した。2024/08/06
Hiroshi Ono
45
如何に増やすかを謳ったマネー本全盛の中にあり50歳を過ぎて読むべきは本書だろう。人生の目的はお金持ちになることではなく幸せになること。死ぬ時に一番お金を持っていても意味がない。当方その場に差し掛かりつつあるが、老後不安など心配無用とする記述には大いに納得感。見栄と義理も一刀両断、全く同感、スッキリした。要再読。図書館での予約待ちが確保できたその日の新聞に著者の訃報が載っていた。71歳の若さで他界してしまい、90歳までに使い切ると記した著者の無念は如何ほどだっただろうか。RIP… ☆☆☆★★2024/02/01
カタコッタ
23
著者が新年早々亡くなられたことを知り、本当に残念だ。金を増やすためのマネー本ばかりが出て、老後の生活の不安を煽るばかりの昨今、漸くこういう本が出た。亡くなる時が一番貯金額が多ければ何のための貯金であるか分からない。金は自分のために使い切ろう。そして少し他人のためにも。2024/03/28