内容説明
毒が人の健康、命を奪うものである一方、薬は人を怪我や病気の苦しみから救ってくれるものです。しかし昔から「薬と毒は匙加減」というように、毒と薬の違いは簡単に言えば使用料の違いにあります。多くの医薬品は、少量を使うから薬になるのであり、大量に使えば副作用で人の命を奪うことになります。毒と薬は化学的な目で見れば、多くの場合、同じ化学物質と言えるのです。本書では、植物、動物、鉱物等多くの天然物に含まれる毒成分を明らかにし、毒物がどのような作用によって人の健康を害し、命を縮めるか、また、それが薬として利用されることはあるのか、あるとしたらどのような効用があるのかも解説していきます。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
tomtom
19
毒と薬について盛りだくさん。面白いけど、詰め込みすぎで疲れる。2024/02/28
チャー
17
薬と毒の違いを解説した本。自然界に存在する植物や生物の持つ毒や、科学的に合成された薬など、図や写真でわかりやすく説明されており、最新のがん治療薬や感染症ワクチンについても記されている。薬も元を辿ると毒の研究からきている点など初めて知ることも多く、日常生活で目にする薬の開発の歴史など大変興味深く読んだ。知らない植物(特にキノコ類)には安易に手を出さないことが無難と感じた。薬の耐性を踏まえてここぞというときに使うという提言は納得。効果や効能を求めて闇雲に求める前に、それらについて適切に知っておくことも重要。2023/02/09
kitten
13
図書館本。一般向けの、毒と薬についての教養書。毒についての記載が多い。フグ毒、テトラドトキシン+トリカブト毒、アコニチンの組み合わせ?はミステリー小説でも見たことがあったけど、実際にあった可能性のある事件から、なんだ。これだけ化学が進歩した世の中でも、いまだに「何で効いているのかわからん」薬はある。構造式まで書かれていて、懐かしく読めたけど、一般の人にはどこまで理解できるのかな?サリンの構造式、昔は何も見ないで書けたなぁ、とか思い出した。2023/01/23
hitomi
7
毒と薬について丁寧に説明されていて、知らないことがたくさんあって面白かったです。1986年の日本で起きた毒殺事件の話はびっくりしました。他にもいろんなエピソードがあって楽しく読めます。先日、科博で開催中の「毒展」に行ったところ、大混雑で展示をゆっくり見ることができず消化不良だったので、この本を読むことで知識を補うことができました。装丁がちょっと地味なのがもったいないです。2022/12/22
むさみか
6
簡素で読みやすい説明で 毒と薬が匙加減であることを 改めて認識させてくれる本 毒対毒で 時間差の殺人が 可能だったか など 小話も面白いです 麻酔がいまだ何で効くか分かってない というのが衝撃でした2023/01/27
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