内容説明
卑弥呼はヤマト王権の初代大王、その王都は奈良盆地東南部の纒向(まきむく)にあった!
盟主不在の「倭国乱」ののち、3世紀初めの「卑弥呼共立」によって「新生倭国」=ヤマト王権は誕生した。考古学の成果と中国史書の精読から導き出された、この国の国家形成史の新しい枠組み。
◆纒向遺跡はいつ出現し、どのような特徴をもった特別な遺跡なのか? 詳細に解説
◆王権はのちに畿内と呼ばれる地域の勢力から誕生したのか? 新しいストーリーを提示
◆卑弥呼はそもそも「邪馬台国の女王」だったのか? 彼女はどこに眠っているのか? 箸墓古墳の被葬者はいったい誰なのか? 最新の研究成果にもとづいて推理
本書の構成(目次)
第一章 纒向遺跡論/第二章 日本国家の起源を求めて/第三章 王権誕生への道/第四章 王権の系譜と継承/第五章 卑弥呼共立事情――私の邪馬台国論/第六章 卑弥呼とその後
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
月をみるもの
22
魏志倭人伝の影響が強過ぎて、どうしても魏との関係ばかりがクローズアップされてしまうが、呉から倭国に来てる鏡もあるし、公孫氏は実質上四つめの国だったし、隣の狗奴国とは戦争してるし、できたばっかの国にとっても国際関係はいろいろ複雑なのである。というか、辺境では新たな「国」は、まずそういう複雑な関係の中で「外的」国家として成立するというのが本書の大きな主張。半島・大陸との関係は後半もっぱら文献頼みになっちゃうんだが、そこにこそ考古学できりこんで欲しかった気もするなあ。2023/08/01
さとうしん
16
「倭国大乱」は列島内に戦乱が満ちたことを意味せず、単に中国などとの交渉の窓口がなくなったことを指すにすぎないとか、東遷とはイト国、キビ国、イヅモ国の諸連合を中心とする新生倭国が纏向に遷都したことを指すとする独自の東遷論であるとか、コメの生産や鉄器化が王権の形成に直結したわけではないとか、独自の議論が目につくが、いずれも考古学の成果に基づいた着実な議論であるように思う。妥当かどうかは別として、数多のトンデモとは一線を画している。卑弥呼を俎上に挙げている以上当然かもしれないが、意外と文献上の考証が多い。 2023/07/05
chang_ume
7
箸墓年代論などの他でも論じられた箇所をのぞくと、内容の中心は国家形成の理論解説および倭国成立過程となるだろうか。前者に関しては「外的国家」論を軸とした解釈ですがこれがわかりにくい。外的国家の内容規定があいまいなためですが、おおむね王権成立の外挿的性格(戦争を契機とした外部関係の構築)が主だろうか。正直理解が及ばない。倭国成立過程に関しては、纒向遺跡の突然変異的な出現、纒向型を含む前方後円墳の非畿内的性格などをもとに、北部九州から纒向への明治維新的な中枢移動を想定する。ミスター纒向の集大成であることは確か。2024/08/16
hyena_no_papa
5
400頁超の力作!「エピローグ」に脱稿は2020年とあるも、コロナで2年以上遅れての上梓。マキムク学を代表する一人であることは間違いないので本書刊行の意義は非常に大きいと思う。もとより考古学的成果を土台にしつつ、中盤以降はエンゲルスの国家論や漢籍・記紀に基づく文献史学にも大胆に踏み込む。寺澤氏自身による箸墓の年代感は以前から目にしてきたが、『晋起居注』の女王や『梁書』の男王にかかる考察には文献畑からの批判反論が期待される。寺澤豪速球を打ち返せる勇者は果して登場するのか?観客として期待せずにはおられない。2023/07/16
おらひらお
4
2023年初版。編年と年代論の整理と自己の見解の提示から始めるべきとの見解が重要ですね。断片的な情報しかもっていなかった纒向遺跡の性格等をまとめてあり、今後も重宝しそうな一冊です。選書なので値段も安くて◎2023/06/25
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