内容説明
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10代のうちは、国語にも古典にもまったく興味が持てなかった著者が、大人になったある日、
「まいて雁(かり)などの つらねたるが、いと小さく見ゆるはいとをかし。」
という、『枕草子』の一節を見てふと心をつかまれた。
「ああ、『エモい』ってことか」
秋の夕暮れを見て、
冬の朝の寒さに震えて、
春の朝焼けの景色を見て、
夏の夜に雨音を聴いて、
清少納言が感じた「いとをかし」。
それは「まじエモい。」だったのだ。
*
本書は、枕草子、万葉集、古今和歌集、徒然草……などに綴られた古の言葉たちを、「いまを生きる私たちの感覚」に合わせて“エモ訳“した上で、超美麗なイラストによって視覚化した新感覚エッセイ。
ページをめくるたびに、先人たちが作品に込めた「エモパワー」を強烈に感じながら、切なくなったり、勇気がわいてきたり、なんともいえない胸いっぱいな気持ちになれる本です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
いこ
97
「日本の美しい文学」を「超訳(エモ訳)」した本。例えば「いとをかし」をエモ訳すると「マジエモい」で「心がゆさぶられ、なんとも言えない気持ちになること」。こんな調子で、先人の残した古典の文章や作品の中から「エモさ爆発」のものを紹介していく。一例で『枕草子』から。「いかにして 過ぎにしかたを 過ぐしけむ 暮らしわづらふ 昨日今日かな」これをエモ訳すると「ねーねー、いつ帰ってくる?あなたがいないと全然楽しくないのよ。寂しいわっ ラブ♡」…面白すぎ!全頁が素敵なイラストで彩られていて、美しい絵本のような所も○。2024/01/12
ムーミン
47
「いとおかし」は「マジエモい」。古典と現代の距離を縮めるワードになるかも。中学生の国語の授業に使ってみたいと思いました。2023/07/01
れもん
35
図書館本。「エモい」という言葉が学生時代にあったら、そしてこの本にその頃に出会えていたら、きっと古典が大好きになっていたと思う。この本の中で紹介されているものは、どれもエモい。「をかし=エモい」こう置き換えるだけで、グッと現代に近づいた。大昔の話だけじゃない。今の時代にも通ずるものがある。…そう思わせるのは、著者の書く文章の上手さなんだろうな。そして、イラストがとてもキレイ。これは何度でも読み返したいと思った。2023/10/24
ちいこ
28
Twitterで漫画家さんがおもしろいとつぶやかれていたのを見かけて、なるほどなぁ…と思いながら読みました。たまには古典に触れるのもいいですね。2023/07/09
ブルちゃん
28
たくさんのイラストレーターさんの作品が、ほんとーに、素敵🥹1ページ1ページ隅々まで見ちゃう!絵の才能ってすごいなあ。超訳の方も楽しいし、一休さんの歌、際立ってて惹かれる。昔の人とは思えないオラ感💀ファンキーだぜえ。とてもお気に入りの絵も見つかって😊綺麗だった😌くまみんありがとー🧸2023/06/04