内容説明
百閒という特異な人物について、いろんな人が、いろんなところで、いろんなことを書いている。それはまたバラエティーに富んでいて、アチコチに散在していて、たとえ話などにも、単発的にしばしば持ち出されたりもする。本書ではいくつかの視点から、百閒のその型破りな人物像を拾い上げてみたいと思う。(著者より)──百閒中毒の著者が綴る、内田百閒の魅力の集大成。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ほうすう
16
内田百閒とは偏屈で何とも癖の強い人物である。そのアクの強さは好き嫌いは分かれるでしょうし、私も好きですけど現実に身近にいたらなかなか参ってしまいそうではある。ただ百閒の書いた文章とその逸話にはどうしてこうも心惹かれるのであろうか。 この本はそんな内田百閒に関する逸話集。一応、旅の極意や食卓の美学など大まかな章立てはあるものの、基本的には縦横無尽に自由に百閒の逸話が次々と繰り広げられていく印象。個人的に好きだったのは文章道の極意。文章の内容ではなく余韻ある文章こそ『純粋文章ノ境地』であるという意見は興味深い2020/05/22
澤水月
9
全集編纂や新字新仮名遣いの断を下したことで一般に一番弟子?的に知られる中村武志が自費出版する際、序文の頼み渋り酷評を寄稿する百閒エピが白眉(山本夏彦は嫉妬と洞察)。中村が流行したら私信も絶つ。阿房列車にも連れてかない(見送りだけ)。中村は「勝てるのは寿命だけ」「われ百閒に勝てり」と1つ超え83で死去、一筋縄でいかぬ人間模様。色んな人物が百閒について語る記事引用集める主旨。S27徳川夢声との奇天烈問答や、中央公論の催しに「顔だけ出して」と頼まれ本当に覗いただけで帰るとか笑。御大本人引用が半ばに多めだが面白い2022/08/05
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