文春文庫<br> さまよえる古道具屋の物語

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文春文庫
さまよえる古道具屋の物語

  • 著者名:柴田よしき【著】
  • 価格 ¥1,100(本体¥1,000)
  • 文藝春秋(2023/03発売)
  • ポイント 10pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784167920104

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内容説明

奇妙な古道具が、さまよえる男女たちを導く
その古道具屋の店長から問答無用で買わされたモノが、客の人生を変える。間違いながら懸命に生きる人々を描く傑作長篇ファンタジー。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

シナモン

126
さかさまの絵本、お金を入れられない貯金箱、ポケットの底が抜けてるエプロン、把手のとれたバケツ…その古道具屋は役に立たないものばかり半ば強引に売りつける。時空を超えてお客さん同士が複雑に絡み合い、頭がごちゃごちゃになったけど、ラストその物たちに込められた意味や、謎めいた古道具屋の正体が明かされた時、切なさに涙がこぼれた。不穏で温かくて不思議な読み心地。読むのに時間がかかったけど最後まで読んで良かった。2023/03/22

のぶ

81
ファンタジーが漂っている不思議な作品だった。いつも通っている、よく知っているはずの道に、その古道具屋は突如現れる。周りにもなじんでいるし、私が気付かなかっただけで、ここにこんなお店あったかもと思わせる店構え。ついつい入らずにはいられず、入ってしまうと、店主も風変り。漫画の忍者ハットリくんのようで、別に買うつもりもないのに、ふらふらっと入ったら、ついつい財布を開いてしまう。誰かにとってのガラクタが、他の誰かにとってはとても必要な物だったりする。六つの話が収められているがどれも繋がっている風変わりな物語。2023/03/28

秀玉

14
読了、やられた~と思った。出足は、癖が弱いな、もっとファンタジー要素があっても、誰にでもある日常だよね…なぁんて思いながら読んでいた。第3篇に入り、あれ~同じ登場人物だ~、これって連作なの。そしてどんどん思いがけない方向へ向かった。出足的には東野圭吾さんの小説にも見られるが、彼はとちらかと言うと、最後にひねりはなく、こうなるよねでハッピーエンドなお話だ。この小説は、誰もすきでない、男なんて嫌い、でもレズでもない、深く人の内面を描く。余韻にひたっているときにある本を思い出す。。辻村さんの『かがみの孤城』だ。2024/12/14

クキモン

14
心に闇を抱える人の前に突然現れる古道具屋。そこで手に入れた物で幸せを手にする人もいれば、不幸になる人もいる。中盤には古道具屋の主人が悪魔のように怖い存在に思えたものの、ラストは意外な展開でした。人生はどう生きるべきかという少し哲学的なテーマが込められていて、色々なことを考えさせられた物語でした。2023/07/16

DONA

12
なかなか不思議で不気味で複雑な心境になる話でした。そして悲しかった。最後はみんな前向きになってくれたから救われたけど。2023/03/30

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